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カテゴリ:M・F・Project Day
クラブ“M” 最終話 「あれ?今日は作らないの?」 高級レストランのメニューのような、革張りのカタログ集は、国内海外の模型が新製品はもちろんのこと、絶版のものまで全て網羅されている貴重なものだ。 一般の模型店では手に入らない絶版品も、クラブ"M"では独自のルートを使って仕入れてくれるのだ。しかも、とても程度の良いものを。 三月の前に腰を下ろしたところに、きりっと冷えた白ワインが運ばれた。 「小田様、今回完成されましたので、展示ブースの模型は如何致しましょう?よろしければ、オークションで注文が入っていますので、お売りになられては?」 ドラゴンワゴンの前に完成したのは、ハセガワの1/48スケールF-15だ。 ボクの作品は、まだまだかわいい金額でしか値がつかないが、それでも欲しいと言ってくれる人がいるのはとてもうれしい。希望してくれた人に作品を譲ることにした。 「ドラゴンワゴン完成したの?」バーボンの水割りを飲みながら三月が言った。 そうなのだ、2ヶ月先には年に一度の最大イベント、クラブ"M"の展示会が開催される。 三月は、最近はまっているバイク模型でエントリーしている。
「来週は広島に出張なんですけど、広島店に模型を送っておいてもらえますか?」 実はクラブ"M"は、全国に店舗を展開している。そして、三月のように出張の多いモデラーのために、製作途中の模型を訪問地の店舗に送ってくれるという、驚きのサービスを行ってくれる。 「かしこまりました。広島店の場所はご存知でしょうか?来週でしたら、19:00には間違いなく届いておりますので、お楽しみくださいませ。」 メモを取りながら、店員は笑顔でそう答えた。 その後、三月と酒を飲み、カタログを物色し、会員の完成模型を鑑賞しながら夜は更けていった。 クラブ"M" そこはモデラーの憧れのお店。夢のような、モデラー憩いの場。 (おわり) text by とよ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 31, 2007 06:56:30 AM
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