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カテゴリ:我が家の秘密のお話
今朝、ヒロキは市内の某私立中学の学校見学、公開授業と言うのに行った。
ここで徳島の学校事情を少し記しておくと、公立中学以外にある私立中学と言うのはわずか2校しかない。いや、他にも少数あるらしいが少なくともアッパー(上昇志向)な目的で行く私立中学は2校である。そのうち1校は、英語教育とか留学などに力を入れている。まあ、それはほんの一握りの優秀クラスだけで、そのクラスだって生徒数が10人前後と言うから中学と言うには少し特殊だ。そういう訳で私立中学と言うと、もう一つのB大附属中学のことを指すことになる。 このB中学は、もともとB大学と言うのがあり、僕が大学に入った頃まずそこ高校が創立され、その後中学、小学校と順に創立されたのだ。高校が出来た当時には、誰がこんな高校に行くんじゃ?と思われていたけど徹底した受験指導で数年後には徳島大学の医学部に現役の合格者を出し、その後も理数系の大学進学率を売り物にどんどんと名を成してきた。 僕は徳島大学教育学部の附属中学の出身だが、僕らの頃は公立以外の選択肢は国立のこの中学しかなかった。だから、市内いや徳島市近郊も含めて成績優秀者が附属へ集まる傾向があったし、附属出身の親の子供は殆どまた附属へ・・と言う再生産が成立していたが、最近の附属の入試はまず試験で有る程度の枠を取って、そこからは抽選で合否を決めると言う不確定要素の入る入試になったことで、最終的な進学率も落ちるし不確定要素も入る附属を嫌う親子も増えて、最近附属出身者の指定はB校に入る人と附属に行く人が半々ぐらいの割合になっている。 で、数年前に県立高校のJ校に附属の中学が出来た。ここは中高一貫教育を売り物にしているので原則的に高校入試がない。だから入試の為の勉強にとらわれずに独自の勉強が出来る・・と言うふれこみで、新設と言うこともありここも非常に人気が出ている。まあまだ高校の卒業生も出ていない段階なので、中高一貫がどれほどのものやらわからないし、高校入試という場を経験してない分、今度は大学入試という場に上手く対応できるのかという懸念もある。 まあまとめると、地元の公立へ行く以外の選択肢としては、B校かJ校か附属になる。B校は理数系に強く、J校は中高一貫で、入試の系統を見る限りどうも文化系志向のような気がする。附属は昔と比べるとイマイチ・・と言うのが一般的な親の見解ではないだろうか。 ただし、最近の高校の履修科目不足問題で、B校やJ校は色々問題があるらしく、ここへ来て附属の人気が再燃しているらしいとも聞く。 で、意地の悪いことにこの3校の入試は同じ日で、併願が出来ないようになっているのだ。だから地元以外に行く子はどっかに決めないといけないわけね。 (今年からB校が日和って日を変えたらしい) 親の僕が見る印象として、B校はなんか予備校的な雰囲気で(2年までに高校の過程を終わらせて後は受験の為の勉強をするらしい)、通っている子もなんか弱っちい子が多く、土曜も授業をしてくれると言う点は好感が持てるけど、家から一番遠いこともあって、親としてはどうも乗り気ではないのだ。 まあヒロキにしても、別にそこへ行きたいと言う気持ちがあるわけではなく、学校を見せてくれるし、友達も行くし、おまけにお昼も唯で喰わせてくれると言う、文化祭にちょっと顔を出すようなノリだったらしい。 親子でも子供だけでも良いらしいので、当然我が家としては1人でバスに乗っていけ~と言うことになるのだが、予定していた友達が行かない事になったと言うこともあり、親の情けで行きだけは送ってやろうと言うことになって配偶者が車に乗せて、ついでにカズもミドリもくっついて出かけていった。 配偶者は校門の前で降ろして帰ってくるつもりだったけど、ヒロキがどうしても一緒に来てくれと言うので少しだけと言うつもりで受付をして一緒に中へ入って行った。そしたら・・殆どが親子連れでお父さんはネクタイを締め、ネクタイ無くてもちゃんとジャケットを着て、お母さんはVERYやSTORY?(こんな名前の雑誌があったはず)に出てくるようなプチセレブの格好をして、子供達もみんなこざっぱりした格好をしていたらしい。 我が家はと言えば、ヒロキは普段着のTシャツにワークパンツのハーフパンツだし、配偶者は普段着の黒地にでっかいパンダのアップリケが浮き上がったTシャツに、ワッペンがいっぱい付いたサブリナパンツにビニールバッグ斜めがけ、ミドリは寝間着兼用黄色い煮染めたパンダのTシャツに、いつもスカートの下にはいているスパッツ、カズは毎日保育所へ来て行く煮染めたTシャツにドロドロのサンダル。ヒロキのお下がりのトランクスが少し大きくて、シャツとズボンの間からはみ出している、おまけに車は高知ナンバーの代車と言う状態だったらしい。 そう言えば、車と言えばうちのスタッフのYさんの娘はこの中学へ通っているけど先日初めて保護者会と言うのに出席したら、運動場に止まっている車がみんな外車や国産上級車で軽自動車は自分だけだったので恥ずかしかったと言う話をしていた。その時のうちのスタッフの反応。 看護婦のOさんは「そんなん、すかさず自分の車に「代車」って紙に書いて張っておくんよ」と言い、事務のYさんは「軽のどこが悪い、胸を張れ!」と言っていた(と、言いつつ自分は軽はイヤだからと普通車に乗っている)。 今日も配偶者が見渡した限り、外車率と言うのはかなり高かったそうだ。 まあそんな状態だったので、我が家の子供達と母親は周囲からかなり浮いた存在だったようだ。皆さん真剣なのである。ヒロキは自分勝手に「母ちゃん、そんな格好で恥ずかしい」と母親を責め、配偶者はミドリやカズを「そんな煮染めた服を着てきて」と睨み、カズとミドリは「帰ろう、帰ろう」を連発していたらしい。 公開授業も廊下から眺めるぐらいで、冷房が効いて無くて暑くて、人混みと蒸し暑いのと子供がわめくので配偶者は頭痛と吐き気が酷くなって、やっぱり帰るからヒロキは自分で帰ってこいと言って帰ろうとした。 そしたらヒロキも、そんなら俺も帰ると言って、結局我が家の人間達は午後2時までの公開授業~学校見学を放棄してわずか1時間ちょっとで脱落して脱走してきたのだ。 受付をしていた先生達が、どうして帰るんですか?と不思議そうに引き留めてくれたけど、配偶者はそれを振り切りながら駐車場のコロを車の下に引き倒しながら帰ってきたそうだ。 帰ってきてヒロキ曰く「まあええし、俺あの学校行かんし・・」 カズ「俺も行かんし・・」 お前らなあ、多分学校の方からも今日の事でバッテンマークが付いとるわ。 まあ、そう言うわけでB校に関しては既に戦う前から負けたと言うか、敵前逃亡と言うかそんな状態だったのである。 午後は兄弟3人揃ってスイミングへ行ったので(既に2回目にしてもうカズの付き添いは止めたのよ)、僕は自分のフィットネスクラブへ泳ぎに行った。 う~ん、極楽の土曜日の午後。 配偶者様が2週続けての飲み会なので、またもや例の焼き鳥さんで昼間消費したカロリーをしっかり取り返して来たのであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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