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2007.11.06
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カテゴリ:我が家の動物たち
彼女に初めて逢ったのは、僕が大阪の病院にいた頃だからもうかれこれ17,8年前になる。
夜遅くに病院を出ようとしていて待合いの入り口の近くにいる彼女を見つけた。

ふと思いついて声をかけると彼女もあまりこちらを警戒せずに部屋まで付いてきた。
そのまま翌朝まで一緒に過ごして、それを機会に彼女は僕の部屋に住み着いてしまった。
毎日毎晩僕のベッドに潜り込んできて、脇の下当たりに顔をくっつけたり、足の間に割り込んできたりした。
僕が仕事に出ている間は暇をもてあましていたみたいだが、僕が帰ってくる足音が聞こえると、さっとベッドの中から飛び出して来て玄関に三つ指突いてお出迎えをしてくれた。

そんな風に僕らの蜜月は始まった。
喧嘩したり、お互いを傷つけあった事もあったし、いつしか僕のせいで彼女は子供を産めない体になってしまったけど、それなりに2人はずっと上手くやっていたと思う。

そして大阪を離れて徳島へ帰ってきたときもとうとう海を渡って付いてきてしまった。
このまま僕と彼女の関係はずっと続くかと思ったけれど、二人の間は少しずつ微妙なひび割れが入ってきた。そして、とうとう僕は彼女が身近にいるだけで発作を起こすようになってしまっていたのだった。

そんな風に彼女は僕の元を去っていった。
時折彼女の事を思いだしたけれど、噂を聞くとまた別のところで上手いことやっているようで僕も安心していた。

そんな彼女が今朝死んだ。
眠るような安らかな死だったと言う。
荼毘に付す前の彼女に会った。
僕はさっと頭を撫でて瞼を閉じてやろうとしたけれど、目は開いたままでその瞳はもう昔のよう輝いては居なかった。



こんな風に、花子は今朝死んだ。
大阪の病院で拾ってから18年、推定年齢は19歳ぐらいか?
大往生だと思う。
ろくに掃除もしない下宿でずっと一緒に暮らしていたせいで、僕の体はすっかり猫アレルギーになって喘息がでるようにしまって、とうとう一緒に住むことは出来なくなったけど、僕の両親の家に引き取られ、彼女はそこで残りの人生を約15年ほど生きた。

子供達と実家へ行くと、子供には少し敵意を示したけれど、僕のことは覚えているのかいないのか、膝の上に抱いても嫌がらずに喉を撫でてやると嬉しそうゴロゴロと鳴いていた。

猫の寿命も随分と伸びて、20歳を越える猫も居ると聞くけれど、彼女もそれに近い長生きだった。
最近はすっかり痩せて、背骨が曲がり背中を撫でると癒着した背骨がゴリゴリと音を立てていた。
去年の夏はすっかり弱ってもうダメかと思っていたけれど、ミドリが一生懸命看病したと言うかじっと抱いたりさすったりしただけだけど、彼女の元気を貰ったのか花子は再び蘇った。

昨日あたりからあまり動かず、危ないなと母が思っていたらしいけど、今朝スフィンクス座りで少し水を飲んだあと、両親が少し目を離した間に旅立ったとの事だった。

うちの近くにペットを火葬してくれるところがあり、母が作った空き箱の棺に彼女を入れ、両親と僕と子供達が花を飾った。
埋葬が始まると、父が花子に宛てた詩を朗読した。
ミドリと母が泣いて泣いて・・。

彼女の骨は小さな猫の絵の付いた骨壺に入れられて実家へ連れて帰られた。
庭の沙羅の木の下に埋めてやると言う。


花子ありがとう。
大阪の頃は、お前と毎日楽しかったよ。
お風呂が嫌いで、洗っている間ずっと怒っていたお前。
そのくせ、お風呂が温かいからいつもお風呂の蓋の上で寝ていたお前。
冬の日、カーテンの隙間から差し込む陽の光に合わせて少しずつ場所を移動していたお前。
僕しか住んでいなかった官舎の2階のベランダを他の部屋のところまで走り回って、鳩だらけの官舎から鳩が減ったと下の階の人から喜んで貰えた事。
でも、鳩を加えてこられたのには参ったよ。
玄関に出迎えてくれたお前の後ろには僕のベッドがあって、それまでお前が入っていたところが猫の形にすっぽり盛り上がっていたっけ。そこに手を入れると暖かかった事。
目を閉じると幾らでもお前の思いでが浮かんでくるよ。


花子1

官舎のベランダの塀の上に登っている花子。すだれの隙間から部屋の中をうかがったりして。

花子2

布団の上でこちらを見上げるつぶらな瞳(僕の一番お気に入りの顔)、文字通り猫は丸くなって眠ると言うのを教えられた。揺すっても起きないんだもんなあ。野良猫の矜恃はどこへ置いてきた!って思ったものだった。


花子3

花子安らかにお眠り。
また虹の橋で会おうな。





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Last updated  2007.11.07 09:16:27
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