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2008.06.23
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では、いよいよ本命の腹立つ事を書こう。

皆さんも最近あちこちのニュースでお目にかかっているだろう、採血器の使い回し問題である。
島根県のあるクリニックが、糖尿病用の採血用の穿刺器の針を替えずに、正確には替わっていると思いこんでいて結果的には替わって居らず、その結果慢性肝炎の感染が起こったと言うニュースである。
これはその通り、いくら不注意と言ってもその医療機関の道義的責任は免れないと思う。開院してまもないところだから致命的な打撃だろうし訴訟にも発展するに違いない。可哀想と思うけどこれは仕方ない。

それに関連してと言おうか、それに連動した形で、針は変えているけど先端部が患者に付着するタイプの穿刺器を使い回している医療機関が沢山あることが発覚。厚労省は独自に調査をして使い回しをしている医療機関の名前を公表、自主的に肝炎検査などの処置をして報告を求める事にした。

ところが、調べてみると使い回しをしてる医療機関が出るわ出るわ。
医療機関のみならず地方自治体のイベントや大学の授業などでも使い回しをしていた事が発覚して多いところでは1つの県で数千、数万件に及ぶと分かって厚労省はこの取り扱いに困惑していると言う次第。

一般の人がこのニュースを読むと、医療機関の杜撰さ、危機管理のなさに腹を立てるに違いない。

しかし、考えてみて欲しい。
これだけの事実が出てきたと言うことは、殆どの医療関係者がその常識で持って、針さえ替えていれば、こういう場合も感染の危険はまず無いと判断していたと言うことである。

針の使い回しと、穿刺器自身の使い回しとは全然質が違う。

この使い回し禁止のきっかけは、英国の介護施設で2例のB型肝炎の施設内感染があって、この穿刺器の使い回しが原因であることを否定できないと言う英国の論文である。
これを受けて厚労省は2006年に使い回しを禁止する旨の通達を回したのだ。

世界で2例の報告。それも原因である事が否定できないと言う確定的ではない事実である。

実際、医者である自分が考えても、そりゃ確かに感染が絶対無いとは言い切れないけれど、でもそれは絶対無いと言い切れない程度の確率だと思う。

具体的に言うと、穿刺器の先端には穴があって、そこから細い針が機械的に飛び出す。
その穴と針の大きさの関係は、洗面器ぐらいの穴から鉛筆ぐらいの太さの針が飛び出すぐらいと考えて貰えば良い。針は機械的にまっすぐに飛び出すので、針自身が洗面器の穴の外側、つまり患者さんの肌に触れる部分に接触する事は絶対にない。

そもそも、針で刺した瞬間には殆ど血液は出てこないか精々その針と同じ太さぐらいの小さな点として見える程度である。刺した後で穿刺器をどけて、指先をぎゅっと絞って血液を出して直径5ミリぐらいの血の玉を作ってそれを試験紙に吸わせる訳である。

従ってこの穿刺器で感染するとすれば、刺した瞬間から血液が沢山出て穴の外側を汚染した場合であるが、そうなれば測定に必要な血の玉は作れなくなるのだが、現実そんなのにお目にかかったことはないのでそうなる確率は余程低いと思う。

そしてそうして汚染された部分が次の患者さんの指に押しつけられた時、その患者さんの指のその部位に傷でもあるか、一旦指に押しつて汚染した後に穿刺器を少しずらして(ずれて)その汚染した部分を針で突くかしないと次の患者さんの体内に病原体が入る事は有り得ない。

まとめると。、
最初の患者さんが血液でうつる病気を持っていて(それはある一定の確率であり得る)、
刺した場合に穿刺器の先端がその血液で汚染され(その確率はかなり低い)、
さらに次の患者さんの指の穿刺器を押しつけた部分に傷でもあるか(わざわざ傷のある指を刺す人は少ないだろう)、一旦押しつけた穿刺器を少しずらせて汚染した部位を針で突くか(この確率もかなり低い)した場合と思われる。

ある一定の確率×かなり低い確率×かなり低い確率で感染が起こりうる訳である。


その確率は恐らく道を歩いていて通り魔に遭う確率ぐらいではないか?

もちろん、ゼロで無い場合はゼロにする努力をするべきだろう。
疑いがある以上、避けて通れるものは避けるべきであろう。

しかしである。
その程度の確率のために、医療機関を全部公表して、対象となる患者さん全てに肝炎やエイズの検査をする必要があるのだろうか?
感染の危険は限りなく少ないので恐らく心配はない。
しかし、今後は更に使い回しを厳に慎もうと言うので良いではないか。

香川県の知事は、医療機関の公表は県民の利益に反するとして県としては公表しないように決めたと言う。これが大人の判断だと思う。
医療機関単位、医師会単位でも調査に回答をしてないところも多い。

勘違いして欲しくないけど、僕は医者の自己弁護をしているのではない。
ゼロではないけど限りなく確率的に低いであろう結果を確かめるために、これほど大がかりで労力と予算のかかる事を医療機関に課す事が本当に必要かと思ってる訳だ。
厚労省は言うだけだから、楽だろうけど言われた方は大変である。

今、そうやるなら、何故2006年の段階でやらなかった?
そうすれば今より遙かに対象となる人数は少なかったはずである。
恐らく2006年の段階では、厚労省も「こんな報告があるから、とりあえず回しておくね。なんかあったら困るけんね。あとはちゃんとやっといてね」という程度の認識だったのだと思う。

この時、徳島県では県は医療機関にではなくメーカーに通達を出したらしい。
メーカーは人員が少ないせいもあり、個別に医療機関を回る事はせずにダイレクトメールにて注意を喚起したらしい。
製薬会社のダイレクトメールなんて殆どの医者は読んでない。表紙に「重要、必ずお読み下さい」とでも朱筆してくれていたら別だけど(それでも読まない人は多いと思うけど)。
だから殆どの医療機関ではそういう通達は知らないのである。

市販されている穿刺器の殆どは先が患者さんに付くタイプであるが、最近は先端部が患者さんに直接付着しないタイプのものも増えてきた。
そういうのを使うようにしましょう。これからさらに注意をしていきましょう・・それで良いではないかと思うのだ。

更にここから飛び火した採血管のホルターの使い回しに関しては、これで感染が起こったと言う事例さえ報告されていない。
確かに僕が思うにホルターは穿刺器よりは血液に汚染される確率が高いと思う。
でも、そこから注射針を通して血液が患者の血管に逆流して入ると言うことになるとこれまた、すごい低い確率(無いことはない・・と言う程度の)だと思う。

何事も完璧なんて無い。
医療機関がいくら努力しても感染がゼロになることは無いだろう。
結局、その対策にかかる費用、手間とその対策で期待できる効果の割合がいかほどにと言うことだと思う。

他にも不潔で危険だと思われる医療行為は多い。
(歯医者さんごめんね)歯医者の口の中をガーガーやるあの器械ね。
もちろん、先端の部分は患者毎に交換しているだろうけど柄の部分はそのまま使い回しである。
肉眼でははっきり見えなくとも、患者の唾液と血液が混じった飛沫はそこら中に飛んでいるはずだと思うし、あの柄の部分はかなりの確率で汚染されていると思う。

けど、それは確率の問題と思うから僕は歯医者さんに身を任せて居眠りをしてるし、歯医者から帰ってきたら慌てて血液検査をしたりもしない。
でも出来ることなら柄の部分も使い捨てにしたら良いと思うけどね(コストの面でそれは無理だろうけど)。

段々話がそれていったけど、言いたいことは分かって貰えただろうか?
こういう些細な事を厚労省が自ら大きくして、また不勉強なマスコミが大きく垂れ流す。
それを読んだ読者が過剰反応を起こす。
(まあ、読者や患者さんに罪はないとして)そういうのが腹立たしいのである。








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Last updated  2008.06.24 00:32:20
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