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カテゴリ:この歌が好きだ!
「弾き語りパッション」井上陽水。 このアルバムは、「井上陽水コンサート2007」で大好評だった「弾き語りコーナー」からのベストテイクを収録。井上陽水コンサート2008」の各会場にて先行数量限定発売されていたのが、晴れてメジャー発売となったものだ 1973年、伝説のライブ「もどり道」から35年。遂に全編弾き語りによるベストライブ・アルバムが登場!70年代の代表曲を網羅した感動と涙の弾き語りBEST!! ・・と言うことで買ってみた。 選曲に不満はない。 僕が好きな陽水の曲を挙げていくと、まず「なぜか上海」そして「青空一人きり」、「いつの間にか少女は」、「帰れない二人」、「人生が二度あれば」、「夏まつり、「桜三月散歩道」と70年代の曲がメインに続くけどその多くが収録されているし。 しかも、最近の大げさなバックに比べて、一人の弾き語り! 70年代の陽水が戻ってきたか・・・と思ったけど。 結論から言えば、あまり楽しめるアルバムではなかった。 僕の机の上にあるのをめざとく見つけた配偶者が貸してくれと言うので貸してやったけど、彼女も途中でそのCDを聞くのを止めてしまったそうだ。 原因は・・・ 「歌い方やろ」と聞くとまさにどんぴしゃり。 僕も陽水のボーカルに不快感を感じてしまっていたが、感じたのは僕だけではなかったようだ。 陽水と言えば、初期には美しく、そして繊細で引き裂けるような高音が特徴的だった。 それが「いっそセレナーデ」のあたりから、やや中音域を中心に、ゆらゆらと漂うような感じの歌い方が多くなって、それはそれで凄く良い感じだったのだけど、このアルバムの特に前半は、それが極端に出て口を横に開いてわざとに声をゆがめて唄ってるんじゃないかと思わせるような歌い方なのだ。 丁度下手くそな洋楽志向のロックバンドが、英語の歌を唄うときに変に大げさに口をゆがめてるのがいるでしょ。あんなのに、近い。特に70年代の歌は高音が苦しいせいかよけにそれが目立つのよ。 あの天性の美声があって、歌唱力があって、素晴らしい歌があるのだから普通に歌えば良いと思うのだが、断絶とか東へ西へとかちょっと激しい歌を選んだのが失敗か? 後半の部分は比較的持ち直して(と、言うか選曲も今の時代に近いのが多くなるし)聞けるんだけどね。 年を取るのは悪いことではない。 若いときと比べると声量も音域も違うだろう。 でも、それなりに今の自分を最大限魅力的に見せるような歌い方があるはずだ。 企画、選曲、そして歌詞カード(昔のフォークのアルバムのようにコード進行まで書いてある)は素晴らしいと思う。ボーカルの分だけやっぱしマイナスかな。 陽水、拓郎、泉谷、70年代フォークの御三家はそれぞれ違う道を歩んでいるけれど、陽水が一番ポピュラリティーと言う意味では突出していると思う。 これからも、もっともっと怪しい爺さんで居て欲しい物だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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