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カテゴリ:我が家の秘密のお話
実はあのぎっくり腰で苦しんでいた頃に、あちこち
車のディーラー回りをしていた。 ぎっくり腰でいったい何をやってるのやら?と言う感じである。 ヤナセ、BMW,アウディ、ワーゲン、スバルなどあちこちを集中的に巡回。 徳島の自動車屋さんはある地域に固まっている感じがするんだけど、これは他府県でもそうなんだろうか? で、お目当ての車を見に近所のボルボディーラーに出かけたのであったが、不幸にもその車は展示されていなかった。今後も展示に来る予定は今のところ無いとのこと。 ボルボの兄ちゃんは仕事熱心な人で、何とか実車を見れるようにしますとのことで、本当に後日自分の顧客から車を借りてきて僕を乗せてくれた。 乗せて貰った車はサードシートに子供の食べたスナック菓子が落ちていたりしてなかなか微笑ましいものであったが、内装の上品な雰囲気や車体の割に見通しの良いことなどかなり気に入ってしまった。 ところが世の中詰まるところは・・○である。 この兄ちゃんが持ってきた見積もりを見た瞬間、「一昨日来い!」と言いそうになったと言おうか、いや自分が「一昨日来い」と門前払いを喰らわされたような気になったのだよ。 買えまへん、こんなの・・。まあ、それでも結構勉強してくれていたけどね。 まあ、それほど落胆はしていない。 こういう事はさもありなんと思っていたので、中古を買うと言うことも視野に入っていたからだ。 と言うか、はなから8割ぐらいは中古を買うつもりで居た。そのための下見だったのだよ。 ここで登場するのは高知の○○オートの社長である。 このお店は、僕らが高知に住んでいた10数年前からお世話になっているお店だ。 振り返ってみると、アウディA4を新車で買い、配偶者のポロを新車で買い、Eクラスワゴンを中古で買った。更にお友達を紹介してあげた(BMWの7シリーズの中古を買ったそうだ)。 この自動車さんにはうちは結構貢献してるんじゃないかと思う。 ここは車の在庫を持たずに車を売っていると言う希有な商売をしている店である。 持っているのは社長の人脈で作った顧客と自社の修理整備の工場のみ。 社長が客から注文を取って、その希望に合う車を探してくるのである。 中古であれ、新車であれ、国産であれ、外車であれ何でもこいだ。 値引きの少ない外車の新車も、ディーラーで買うより安く買える(多少だが)。 なんでこういう芸当が出来るかと言うと、社長が優良顧客を沢山持っているので、売る力のない ディーラーは市場価格よりも安く車をこのお店に卸してくれるらしいのだ。 中古は全国のオークションを巡って探してくるらしい。 顧客の方は医者やその知人を中心に、高知、岡山にまたがって広く居て、社長はその顧客の合間を毎日走り回っている。 徳島に住んでいて高知の、それもディーラーで無い店から車を買ってどうする?と思われるかも知れないが、故障をしたら電話1本で高知から取りに来てくれるし(もちろん、経費無し)、自分で直る故障は自分のところで、ディーラーに持って行く必要のある故障はディーラーに手配をしてくれる(車の方はもともとがディーラー車なのでそのあたりは問題ない)。だからあまり不自由を感じない。 ヤナセなんか同じ市内でもなかなか車を取りに来てくれないしさ。故障の箇所は発見できないし(結局エアコン不調の原因を見つけてくれたのは、この社長の会社だった)。 またこの社長が外見、話した感じ共々ケンの無い素敵な人柄で、その信楽焼の狸のような外見についついといつも騙されて(いや、騙されている訳じゃないけど)しまうのだ。徳島に来るときには、いつも高知のお酒や名産品をおみやげに持ってきてくれ、徳島でまた名産品を仕入れて高知の人におみやげに持って行くと言うような如才なさをいつも忘れない人である。 社長のモットーは、程度の良い車を安く供給すると言うこと有り、中古でも年式の古いのや走行距離の多いのは候補に入らない。自分が見て売りたいと思う車以外は売らないと言うポリシーを貫いている。こんな車が欲しいと言っても、止めておきなさいと言われる事もあるらしい。 確か、配偶者がミニクーパーを欲しがったときには、社長は売りたがらず、それ故ディーラーで買ったと言う経緯があった(やっぱりミニはよく壊れた)。 その社長に何気なく、ボルボのこの車が・・と言っておいたら数日のうちにオークションで出物の車があるから東京へ見に行きますと連絡が入り、諸経費込みでこれぐらいで行けそうなら買いますか?と聞かれ、蜘蛛の糸にかかったチョウチョのようにあれよあれよと購入の方に話が転がっていくのだった。 次回で最終回です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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