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カテゴリ:豊田勇造さん
風邪は峠を越したような気がするけど、粘っこい痰の絡んだ咳が出るようになった。
こんな風になると時々喘息が出たりするんですよ。 まあ今回は大丈夫そうかな。 今年のライブのDVDはまだ作れていないけど、少しずつ動画をアップしている。 今までは、ビデオを丸ごと1本継ぎ目なくPCに入れていたから、DVDにするときにチャプターを点ける事は出来ても、YOU TUBEにアップする時には、長いビデオからその1部分を切り取って来ないといけなかったから手間がかかった。今年はお利口になって、ビデオをPCに(正確にはiMovieと言うソフトに)取り込む際に、1曲終わるとビデオをストップさせると自動的にそこで一旦切れるので、それだけをYOU TUBE用に加工すれば良いのに気づいて楽になった。こういうのを進歩というのだろう(笑)。 今年のライブでは、勇造さんは所謂代表曲と言うのを殆ど歌わなかった。 アンコールで「ペシャワール」を唄ったけど、それ以外は「チャオプラヤ」も「雲遊天下」も「大文字」も「背中」も「それで十分」も歌わなかった。先にやったazumiさんがかなりの熱演だったので大丈夫かな~と思っていた。僕自身は、もう35年近く彼を聞いているので、良いところばかりではなく「若い頃と比べて声の迫力が落ちたな~」とか「最近は高音が裏返るところがあるよな」とかマイナスの部分も気になったりするんだけど、来ていた人たちに感想を聞いてみると、勇造さんが益々良くなったと言う意見が多い。確かに、剛と柔と言うか押すところと引くところの区切りが出来たと言うか、円熟と言う言葉が似合うようになったと思う。 来てくれる人たちも段々とリピーターが増えてきて耳が肥えているのだろうと実感した次第。 この「長崎帰り」と言う歌は70年代の後半から唄われている曲だと言う。 それなのに今までずっとアルバムには収録されずに、やっと最新作の「夢で会いたい」に収録された。この歌の事は昔から勇造さんのファンの間でよく知られていたので、当院で最初にライブをやったときに、是非この歌を・・とリクエストした。 轟音、超速のギターに乗せて凄く早口で歌うその歌は、とても迫力があったけど、これをビデオで聞いたお義母さんは「何を言ってるのかわからん」と言うのが感想だった。確かに・・ビデオの音質は悪いし、そうかも知れない・・とそう思った。 アルバムに収録されたバージョンは、ギターの1音1音がクリアーに粒立っていて、勇造さんのボーカルも少し抑え気味で、とても素敵なバージョンになっていた。 そして、昨年はバンドの演奏でこの曲を聴き、今年はソロでの演奏となった。 不思議な物だ。ファンになって25年以上、一度も聞いた事の無かった歌をこの数年で何度も聞くことになった。 勇造さんによると、この歌はラブソングだそうだ。 博多から長崎まで好きな人に会いに行く、そんな歌らしい。 (映像では長崎→博多と勇造さんは言ってるけど、逆だったと思う) この歌は圧倒的な風景の描写から始まる。 ♪いつから2級が110円になったんやと ♪おでんをさかなに隣の二人連れ ♪鳥栖駅の立ち飲み、21時5分発博多行き待っている長崎帰り ♪やたら長い地下道くぐり、ホームで焼酎ポケット瓶買う ♪サラリーマンは新聞で風をよけ ♪暗い鳥栖駅電車が入る ここでいきなり歌詞が反転するわけよ。 ♪北へ行くほどさぶい九州の冬 ♪電車を追うのは怪しい満月 ♪好きな女の胸で今は休みたい ♪それも出来んのなら、世界なんか死ね! 鳥栖駅の描写から、一気に自分の内面へ飛ぶそのスピードが凄いと思う。 旅に出て、風景を唄うだけでは面白くないのよ。 その風景の中に居る自分の事を唄わないと。 そういう事を勇造さんはよく解ってるんだと思う。 最後の、世界なんか死ね!と言う若気の至りのような歌詞がとても素敵だと思いませんか? ギターを弾かない人から見たら、ジャカジャカとギターをかき鳴らしているだけじゃんと思うかも知れないけど、この超速ストロークは凄い。 ステージ間近で見ると、勇造さんの右手は残像を残しながら動いてるんです、本当に。 これだけ早くストロークするには余程手首の力を抜いておかないとだめで、それだけ力を抜いて且つピックをしっかり握っていると言うのは凄いことだと思う。まして唄いながらだもんなあ。 単調なリズムに見えるけど、間の取り方も凄く個性的。一緒に弾いてみたら、真似できないと言うのがよくわかる。 それでは、今まで聞いた中、最高の演奏だと思う(不思議なもので、やっぱりレコードよりもライブが良いのよね・・)「長崎帰り」をどうぞ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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