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カテゴリ:オレにも言わせろ!
昨日から配偶者が不在で我が家は父子家庭。
僕がずっと仕事をしているので、子ども達は狼藉の限りをつくしている。 昨日5時半に起きて部活の遠征に行くミドリの弁当を作り、診療前に往診に行き、午前の診療を済ませて上がってきたら、ヒロキのアホはまだぐーすか寝て居た。 洗濯物も回ってないし、お昼ご飯の準備(前のスーパーで何か買ってきてと言って置いたのに)も出来てない。 今日は午前の診療が終わって上がってきたら、ヒロキもミドリも眠い目をして、さっき朝食を食べたばかりなのでまだお昼は要らないと言う。 そんなら勝手にしなさいと、一人で近所の美味しいラーメン屋さんへ行き、今年初めての冷やし中華を食べる。 う~~ん美味し。 ただ一人カズだけは、ちゃんと朝7時に起きて、淡々と塾の宿題をやって、9時には自分で爺ちゃんのところへ電話をかけて迎えに来て貰って配偶者の実家へと待避している。 家で居ると、兄や姉にパシリとして使われるので、大型テレビがあってアイスクリーム食べ放題の実家の方がよほど居心地が良いみたいだ。 え~と、このお昼を食べたラーメン屋さんの事は何度か日記に書いたことがあるけど、検索した限りこの3ヶ月ぐらいは書いていないので重複しても許してもらえるだろう。 ここ数年出てきた徳島ラーメンと言う言葉はあまり好きではない。 ラーメン屋なんて全国どこでもあるし、殊更に徳島にラーメン屋が多いわけではなく、そんなに味が余所の地方のラーメンと変わってる訳でもない。 折からの地方ラーメンのブームにのって、美味く宣伝がはまっただけの話しである。 徳島ラーメンの有名店には何度か行ったことがあるが、いつも並ぶ割にはたいしたことないなあと思ってしまう。 何より食券買うのが嫌なんじゃ。 僕が愛してるこのお店は、敢えて名前は書かないけど、国道から200mぐらい奥に入るし、タウン誌にも載せてないし、徳島での知名度は高くないが、地元の人はみんな愛していて、いつもお昼時は満員御礼が出ているお店だ。 メニューは支那そばとオリジナルの○○ラーメン。こちらは、鶏ガラと豚足で出しをとり、塩で味付けをした濃厚だけどさっぱりとして素敵なスープで、もっぱら僕はこちらを好んで食べている。 それぞれに、普通と肉入りがあり、それに大中小と大きさの区別がある。そして冷やし中華、それから餃子、チャーハン(これも大中小)が主なメニューで、田舎の食堂らしくちらし寿司やおいなりさんもケースに入って置いてある。 家族と行くとテーブル席に座るが、一人で行くと必ずカウンターに座る。 そうすると厨房の中の様子が見えてとっても面白い。 この店の厨房の様子は本当に美しいと言うか、全く無駄なく動いている。 仕事の8割をこなしてるのは主でもあるオヤジさん。 この人が、丼を温め、麺を茹で、スープを盛りつけ、麺を入れる。他の若い数人の店員さんはその合間にトッピングの野菜などをさっさと盛りつける。そして最後に親父さんがチャーシューを盛りつけて完成。 その合間に親父さんは焼きめしを炒めている。餃子はいつも店員さんや奥さんがやってるけど、今日はそれも親父さんがやっていた。 みんな殆ど無言である。親父さんが茹でている麺の数だけ丼が並べられ、若い子達が自分たちの仕事の瞬間をじっと待っている。その合間にお皿を洗ったり、配膳をしたり、会計をしたり。 この親父なしではこの店は1日も持たないだろうと思うけど、でも他の若い子だって要らない訳じゃなくてちゃんと自分のやるべきところをやってる訳である。 とにかく世界の中心にこの親父が居て、彼が働きやすいように周りがサポートしてると言うのが見えて面白い。 こんな風にやりながら、テーブルとカウンター合わせて30席以上の店をさばいているのだ。 そして店のドアが開くたびに、「いらっしゃいませ~」「ありがとうございました~」と全員がちらっと顔を上げながら大きな声で言う。本当に気持ち良いのよ。 こういうところへ来ると、自分もサービス業をやっている者の一人として、自分たちのところはこんなにしっかりやっているんだろうかと猛省させられる事が多い。 美味しいものは素敵だ。 そしてその美味しいものを作ってる過程も美しいのだと改めて知った次第。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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