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カテゴリ:我が家の秘密のお話
ブラックボックスという言葉、誰もが一度は聞いた事があるだろう。
まあもともと天文学とか物理学の用語らしいけど、現在では色々な使い方をされている。 全てのものを飲み込んで行く穴みたいな感じで。 実は我が家にもあるのだ。 いきなり話が生活レベルで申し訳ないけど、もう1ヶ月近くピーラーが見つからない。 そう、野菜の皮を剥くピーラーである。 料理の時にあれがないと困るのよ。 僕のピーラーは(敢えて僕の・・と書くが)、独身時代に無印良品で買った奴で、柄の部分まで全部ステンレスで出来たスタイリッシュな奴だ。 ステンレスの無機質的な美しさに惹かれて買ったのよ。 買ってから約20年近く、僕とその半生?と共にしてきた。 圧力鍋などと共に、結婚の時の備品整理の波にも飲まれずに生き延びて来たのだ。 そもそも、どうしてそんなのが無くなるのか想像が付かない。 適当に放っておいても、水回りにあるのが普通だと思うのだが。 考えられるのは、うっかりゴミの三角コーナーに転落して、それに気づかず(誰かが、誰とは言わないが・・)ゴミと一緒に捨てられてしまった可能性が高い。 そんな一生って哀れだわ・・。 もしかしたら、死期を悟った猫のように、自らが行方不明になったのかも知れない。 けど、彼女は(何故か女性形)、まだまだちゃんと使えていたし、衰えのかけらも見られてなかった。 1ヶ月近く捜索したが見つからない。 最後の奥の手がある。 新しいピーラーを買うのだ。そうすれば見つかるような気がする。 そういう言い伝えがあるではないか? しかし、もしそれで古いのが見つかったらどうする? 夫が戦死したと思い再婚した後で、元の夫が生きて戻って来た時にどうするか・・。 まあ、そんな深刻な例えを持ち出しても仕方ないけれど。 無くなったピーラーの代わりに、スライサーを使ってキュウリの皮を剥いたら、左手の小指を切ってしまった。 その傷を眺めながら、新しいピーラーを買おうかどうか思案中のこのごろである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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