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December 22, 2012
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終業式、と言っても、日本語補習校は2学期制なので今日は式は無い。

昨日は現地校の実質終業式だったが、こちらも、式など無くて、

なんだかクラスが学校で賞を貰ったとかのご褒美で、「パジャマ・デー」だった。

パジャマで学校に行って、特別にぬいぐるみ、枕、毛布、お気に入りの本、懐中電灯を持って行って、

教室の中にテントを張り、ブラインドを閉めて暗くした中、

みんなで懐中電灯で本を読むんだそうだ。わけわからん。


だが、2012年度最後の授業(?)のこの日、

郡内の学校か郡そのものかは不明だが、誰かが武器を持ち込んで事件を起こす脅しが有り、

我が家にも郡の教育委員会から録音の電話が入った。

こういう脅迫が有りますが、万全の警備を期していますのでご安心を、

皆様楽しいホリデーをお過ごしください、と。



安心出来る訳ないでしょ!!!



そんなニュースは知らなかったわたしはびっくり仰天。

本当は学校も休ませたかったけれど、本人を怖がらせるのが一番嫌だったし、

心の底では安全だと信じたかったし、

元警官のブルルも平気だよ、こういう脅しは事件の後良く有る物なんだよ、と言うし、

いつもの悪い癖で、何かが本当に嫌でも、過剰反応しまいとし過ぎて無反応になり、

嫌な想像と嫌な予感の区別が自分でも付かなくなり、

結局いつも通り、いつもよりも大興奮で喜び勇んで派手なパジャマで出掛けるブルの助を、

朝ブルルの運転で登校する様子を見送った。

姿が見えなくなったら、一寸涙が出てしまった。

それすら、自分の子供が心配なのか、

こうやっていつも通り見送ったまま今生の別れになってしまった犠牲者を思ってか

区別が自分でも付かなかった。



昨日は珍しく物凄い強風で、警報が出る程だった。

冷たい突風は、ミシガン湖近辺を思い出す程だ。尤もあちらは今頃もっと寒いが。

明日からジョージアでクリスマスを過ごすに備え、

備えていたつもりでも最後にブルルが思い付いて必要になった物や

ジョージアでみんなのストッキングに入れる小さなプレゼントを買いに行く時、

少し遠回りをしてブルの助の学校を覗いたら、パトカーが停まっていた。

きっとこれが、郡の言う、万全の警備、だと思って、

ドキドキするやらほっとするやら、用事を済ませて、今日は反日なので

1時前にブルの助を迎えに行った。


到着したらわたしは前から4番目で、見晴らしの良い中、

何故か早目に下校させる親子を見ながら、安全を確認した。

さっき見たパトカー以外にも、入り口には白バイがでん、と停まっていた。

後ろでブルエはすやすや寝ていて、わたしは時間が無かったのでドライブスルーで買った

そーっとA&W(最近のお気に入り)のバーガーを食べて、

たった15分早退させる意味はなんだろう?と、他の親子を見ていた。

きっと向こうはなんでこんなとこでハンバーガー食べてるんだろう?と思ったか、

それは知らない。


やっと下校時間になりブルの助が出て来て、五年生がドアを開けてくれて、

「メリークリスマス!」

他ではどうか知らないが、南部では、一時のポリティカリー・コレクトネスは過ぎて、

か、それに反発して、か知らないが、

クリスマスをクリスマスと呼んで何が悪い?と言う風潮が今年は見られる。

「メリークリスマス トゥー ユー トゥー!」

車を走らせ始めブルの助は一所懸命日本語で今日と言う素晴らしい日のプレーバックをする。

無事で良かった・・・。

無事じゃなかったらどうしていたんだろう?

そんな事を考えながら、色々持ち物が多かったのでちゃんと持って帰ってきたか確認すると、

「あ!本忘れた!」

本当は学校になんて持って行って欲しくなかったのに、

日本で買って来た「地獄」の本と、英語のトムソイヤーの冒険を忘れて来た。


あっちゃー。もう!


Uターン。


学校へ戻り、一人行かせて入れるか分からなかったので、

ブルエを抱いて中へ入る。

スパイダーマンの派手なパジャマの後ろは真っ赤っ赤で、

小さいお尻が大急ぎで教室に戻って行くのを事務所の前で待っていると、

白バイのと思われる警官が教師と談笑しながら出口へ向かって行った。

本を持って戻って来たブル之助と学校を出ると、思考まで飛ばされるかのような突風。

早足で先程の警官を追い抜かし、車に戻って、心配しているであろうブルルに電話し、帰途に付いた。



帰ってその夜、やっと子どもたちが寝た後、

実はわたしが心配していた事を打ち明け、パトカーと白バイの話をすると、

ブルルは、アメリカ全土で、警官は無償で学校の警備に当たっているんだよ、と教えてくれた。


ボランティアで来てくれていたの?


ありがとう、と伝えれば良かった・・・と思っても、もう遅い。

軍隊の基地の側では、軍人が近所の学校の警備に、無償で当たっているらしい。


銃を持った悪者に立ち向かえるのは、銃を持った良い者だけ、と言う哲学は、

長い歴史を持った国の人には通用しない。

際限なく危険がエスカレートし、

相手を武力(行使のみならず、保持と言う意味でも)で負かすのが目的になり、

持ったもん勝ち、世界の核兵器の状況みたいになってしまうだろう。


今回使われたような、大量殺人をするような銃や、子供用防弾チョッキが品薄だそうだ。

銃社会を、こんなに身近に感じたのは初めてだ。

15年アメリカに住んでいて、暢気にも、銃を身近な脅威だと思った事は無かった。



痩せよう、と思えば、動く量を増やし、食べる量を減らす。

お金を貯めよう、と思えば、稼ぐ量を増やし、使う量を減らす。

方法は一つでは無い。


安全な社会にしようと思えば、

銃規制(禁止ではなく)か警備強化か精神疾患者保護か、ではなく、全部やれば良いのに、

この国は、どれにしようか、で議論をしている。


銃の禁止は実際問題無理だと言うのは、住んでいれば分かるが、

相手を蜂の巣にするような銃が必要な人なんて居るのか?

車の運転ですら登記、免許証が居るのだから、

本人と同居人の精神疾患や過去の処方箋で規制出来ないのか?

学校に警官を配備なんて予算を組んだら、ますますアメリカの学業が遅れるのではないのか?

性犯罪者同様、社会に危険とみなされた人は、出所以降も監視が要るのでは?



選挙権も無い一日本人がここでぼやいても仕方無いのは分かっているが、

普段は自分が住まわせて貰っている外国の文句を、その国の人には言わないので

一寸吐き出してみた。ごめんね。

メリー・クリスマス!





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Last updated  December 22, 2012 11:36:42 PM
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