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カテゴリ:本を読む
寒くなってまいりました。が、部屋が本の山で足の踏み場もなく、ストーブを置くスペースがない。足元ヒーターだけで頑張っております。早くなんとかせねば...。
先月はずーっと何もかもサボってて、本もちらっとしか読みませんでした。かろうじて、通勤時間のみ読んでたのが、何かと話題になっている『空の境界』。そりゃもう厚くて、しかも上下巻で、さらに細かい活字の二段組なので、9月いっぱいかかっちゃいましたよ。 ■読んだ本■2004/09/18,2004/10/03 『空の境界 上』奈須きのこ,講談社[ファンタジー] 『空の境界 下』奈須きのこ,講談社[ファンタジー] なんとも、摩訶不思議な物語でした。小説のカタチをとってはいるけれど、これは小説にはなっていないと思います。否定的な意味ではなく、今までにない形式の物語表現というか。なんとなく、エヴァンゲリオンを思い出しましたよ。あれも、アニメのカタチをとりながら、決してアニメにはなっていないと思ったものです。上手く言えませんが。 文章も、なんだかひたすら難解な比喩の使い方をしているし、場面転換は唐突だし、いきなり論文かい? な文脈に入ってしまうし。 ただ、若い頃にこれを読んだら、きっとハマって大変だったんじゃないかと思う。特に上巻の最初のあたりの部分、満月-ya自身もこんな表現を目指して、へんてこりんに難解な文章を書いていたりしました。今は、真っ直ぐにすっと入ってくる文章が、一番いいし、書くのも難しいと思っていますけれど。若い時分はこういうのに憧れるんだなあ。 シチュエーションも、「モノの死が見える眼を持つ美少女」「一途に少女を思う、普通の男の子」「学園を舞台に活躍する気の強い美少女」「(一種)ハッピーエンド」、若い世代にうける部分はちゃんと押さえてます。ラストのハッピーエンドは、あくまでも一種のハッピーエンドで、おお、そう来るか! でしたけど、こんなのもありかな。 なかなか面白く読みましたが、次作も読みたいとは思わない。書き慣れてくれば、ちゃんと小説の形式に収まったものになるでしょうしね。ただ、もし、この不思議な形式のまま書き続けられたら、それはそれで凄いと思います。 なんだかわけのわからん感想ですみませんです。 ところで、読んでいてちょっと困ったこと。頭の中で、荒耶宗蓮が何故か、山田ミネコ描くところのチベットの坊さんの画になってしまって...。イメージがぴったりなんです。 そう言えば、これ、読んでみようかと思ったのは、巻末に笠井潔の長ーい解説が載ってたからなのですが、その部分は未だ読めずにおります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004年10月17日 00時12分56秒
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