脱出記
1939年スターリン政権下のロシアポーランド陸軍中尉の著者はロシア語が話せることなどからスパイ容疑をかけられ、長い拷問を経ての裁判でシベリアでの強制労働25年を言い渡される家畜列車で身動きの取れない長時間の旅を終え映画の「八甲田山」も甘く思える死の行進を経て極寒の収容所へ、、、、25歳の著者はこんな地で奴隷の25年を過ごしたくないと仲間6人と脱走をするここまでだってものすごい話の連続なのだ収容所への吹雪の中の行進で誰かが「今日はクリスマスイブじゃないか」と気づきそれぞれの母国語でクリスマスソングを家族を思いながら涙で口ずさむシーンなど胸が苦しくなってしまうしかし、脱走後の7人にはこれ以上の困難が待っていた、、、この体験が本になった経緯はヒマラヤで雪男を見た人がいるらしいと雪男を取材していたイギリスの新聞記者が著者に会ったことから始まった。雪男の話はただのエピソードにすぎないと記者はこのシベリアからインドまでの6500キロを自由を求めて歩いて逃げた著者の体験を驚異で本にしたという自由は酸素のように必要なものだが一度自由を失うと再び手にするのは大変難しいゴビ砂漠やヒマラヤ山脈越えなどはこれが事実なのだろうか人間ってこんなに頑健にできているのだろうかと思う部分もあるのだがぜひ映画化してほしいと切望するそして、今話題のチベットの人たちがいかに親切で優しさに満ちた民族なのかがこの本でもわかるし、優しさに満ちているから侵略されほうだいになってしまったのでしょう、、か