ルピナスの話
うわーっと、歓声をあげました。木陰にあるから、今年は花が咲かないんだな、場所を変えよう、と思っていたルピナスが、ある日、白い顔を出していて、覗いてみるとにょきにょきとピンクの芽が見えているではありませんか。嬉しーい! ルピナスで思いつくのは、ターシャ・テューダさんの話。ターシャさんの子供のころは、エジソンとかの著名人が家に出入りしていたとか。そのなかでも、電話の発明者グラハム・ベルの話は印象的です。ベルはいつもポケットにルピナスの種を入れていて、行く先々で、その種を蒔いたというのです。 アメリカ中をルピナスでいっぱいにしよう、と。 「ルピナスさん」という絵本も素敵です。幼い頃のおじいさんとの「世の中を美しくして」、という約束を守り、村中をルピナスでいっぱいにしよう、とルピナスの種を毎日蒔いていくルピナスさん、と呼ばれるようになったおばあさんの話です。私も密かに、何の種を蒔きましょうか。