この年末の忙しい時に、自分の指導学生でもない卒業生から推薦状を書いてくれという依頼が来ました。
お断りしましたけど。
大学院なんだから、指導教官がいるわけで、そちらにもらうのが筋ですからね。
そして指導教官でも必ずしも書く必要はないんだな。

私自身のルールとしては、私のクラスでAを取っていること。
そして4週間前にすべて必要なものを準備して依頼すること。
そしてそれでも断る可能性があるということをすべての依頼者に伝えてあります。

断るのはなぜか？

１．スーパー忙しい。
２．よく知らないから書けない。
３．嘘は書かないので、書くべきいいことがない場合は書かないほうがいいから。

今回は１と3の理由でしたけど。

推薦状って少なくとも私がアメリカ時代から覚えている限りはかなり重要で
日本のように形式的なものじゃないんですよね。
私が推薦した学生が、実はどうしようもなかった場合私のレターは意味がなくなりますので。
こっちも信頼をかけて書くわけです。

だから嘘は書かない。むやみやたらに褒めちぎりもしない。
ほめるところがあれば書きますけど。
そして、基本的には書かなきゃいけないという義務もないと思っています。

今回は卒業した後日本に残るため「就職活動用のビザ」に切り替えるための推薦状で
正式なものは大学が出すのですが、その前に教員がどのようにこの学生を評価しているのかというのを報告するための物でした。

この学生は、私がアドバイザーだったのは最初の1学期だけ。そのあと私がまともに指導することを知り、
楽をしたいからと別の教員（放任主義で何もしない）のところに移ったんですね。
2年日本にいても全く日本語を学習することもせず、まともに就職活動せず。
おまけに例の3バカトリオとビジネスをするしないと話をしていたらしい（やめとけ）。
人間的に悪いやつではありませんが、
推薦するところは何もないんですよ。
私が本当のことを書いたら大学も推薦状出さないだろうし、
大体こういうものは指導教官が書くべきだろう。
どうせ、その先生はこういうリクエストを出しても書いてくれないか、日本語できないで逃げるからこっちに来たんだろうけど
私が書く義理も義務もありません。

ので断りました。

いいですか、大人をなめてかかるとこういう時にしっぺ返しがくるのです。
適当に楽に逃げると（大学院生のくせに！）、本当にヘルプが必要な時に取り合ってもらえないのです。

ま、彼は断ったらさっさと引き下がったけど（自分でも私に頼むのはお門違いとわかっていたらしい）
問題は似たようなものを私の教員史上最悪の学生Kが依頼してくるんじゃないかということ。
どうせ指導教員は何も書かないだろうし（だってその先生の下で何もしてないんだもん）。
今までの大騒ぎのせいで教員みんながブラックリストに載せちゃってるしなぁ。
成績もよろしくない（ビジネスごっこで忙しくろくに何もしていない）。
だから大変だろうね、推薦状もらうの。
私？私が書かないほうがいいです。絶対。
逆恨みされるのやだもん。

つくづく思うのです。まともな学生はちゃんと立ち回ってきているので
こういう時にそう苦労はしない。
今まで適当にやってきたりなめてかかっていたらこういう風になる。
世の中うまくなってるもんだなぁと。
うちの留学生が変なのばっかりだってのもあるけどね。

結論：人間つけはいつかは払わないといけない（苦笑）。