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テーマ:仕事しごとシゴト(23622)
カテゴリ:カテゴリ未分類
この間は同僚が覚醒して厳しい先生になったと歓迎したエントリーを書きましたが・・・
いや、今でもその趣旨には賛同します。 ただ問題もあるし、火種になりかねないと他の同僚に言われました。 私に関係あることじゃないけど。 急に厳しくなるのはかまわないけど そこに透明性と説明責任のなさが問題として出てくる、と。 私はアメリカで教育され、そのままアメリカの大学のシステムの中で働いてきたので 学生との契約ということを頭に入れてシラバスを作ります。 どの課題でどれだけの成績の割合が決まるか、とかですね。 そしてその課題についてのプリントではどのように成績を決めるかも説明しておきます。 ですから学生はそれを受け取って「あぁこのクラスは大変だ」とか自分で判断して それでも取りたければ取ればいいというスタンスです。 アメリカって訴訟社会じゃないですか? まして大学の授業料はえげつなく高い。 ローン組んで大学通ってる学生がざらで(大学院も) そういう学生たちはこちらのパフォーマンスにもシビアだし 当然こういうところに透明性がないとうるさい。 その代り、契約書みたいなもんで、すごい先生だとシラバスにサインさせて学生に提出させる人もいる(私の親友とか)。 そして、学期中に必ずフィードバックを出す。 そうじゃないと学生が一体自分がその授業でどんな感じのパフォーマンスなのがわからないから。 今回の同僚の覚醒は、そういうフィードバックや透明性がなかったと 学生からクレームが来ているとのこと。 ・・・大学院なんだから勉強して当たり前だろ・・・ というのは置いておいて、たしかに厳しくしたり、方向変換をする場合は その前に学生に対しての説明責任はあるとは思う。 なんで彼女が急に変わったのか。別の同僚は「そりゃアンタに感化されてでしょ。 あなたは厳しいって評判だけど、ついてくる学生はちゃんとついてきて 何かを学んでるって実感してるからでしょ。 それは学生からの尊敬であって、彼女はそれが欲しかったんじゃない?」って。 まぁ楽な授業、楽に卒業させてくれる先生だという評判がたつと 学生からの尊敬は集まんないわな。 私が厳しいと思われるのって不思議なんだけど。 アメリカ時代は同僚はみんな私よりすごかったわよ。 私なんてまだ甘いほうだったと思うもん。 私は昔のままのスタイルでいるだけで。 厳しい、大変だ、と思われるかもしれないけど(課題の数多いし) 必ずフィードバックは与えます。 頑張らなきゃいけない学生はそこで「警告」を受けるわけです。 それだけ採点の数も多い(以前よりは減らしましたけどね・・・)。 学生に厳しくしようとしたら、自分も大変になるんですよ。 教員側が何もしないで、いきなり風あたりだけ強くするとそりゃクレームもでる。 教員側の最低限のことをしないでいきなり採点だけ厳しくして説明もなけりゃ学生も戸惑うわな。 大学院でC以下なんて普通ありえません。 アメリカだと一つのCならまだ勘弁してもらえても2つ以上だと警告が出る(GPAに響くし)。 Dなんかとった日には退学になっちゃうでしょ。 だから私、自分の院生には「B以下は絶対取るな。こんなに緩いプログラムなのにB以下取るなんてありえない」と言い聞かせています。 C二つ以上取ったら指導教員として推薦状は書かない、とも。 だってC二つ以上なんてFailと同等ですから、推薦できないですもん。 なんかさぁ、仮に私に感化されたのが本当だとしても表面上だけマネされてもねぇ(苦笑)。 私は授業の準備も学生対応も彼女の何倍も時間割いてるし。 楽な評判を今まで作り上げたのは自分のせいもあるんじゃないのかしら・・・と思うわけ。 それはそれで私、文句も言わないし彼女のやり方だと思ってるんですけどね。 院生のプロジェクトや論文指導にも違いが出ています。 私、すごくうるさいです。みんな1年はこれやってます。 ダメ出し一杯やります。うんざりするでしょう。 でも読む方もうんざり来るときがあるのよ(笑)。 だけど仕事ですから。指導するのが仕事。私はそれをやってるだけ。 同僚はそれも最低限。だけど学生自身がやらないことが多い(楽に卒業させるという評判にかこつけて)。 学生自体が動かないと、大学院ですから先生だって放任ですよ。 だから楽したい学生は間違いなく私のところから出る。 他の先生のところに行っても大概同じように指導されるんですが たまには放任主義の先生っていますから。 今回の彼女の覚醒で、この「プロジェクト指導、採点」のやり方も変わったと思われます。 ただ、破門にしたKとその悪友でなめているCの二人に関しては ぎりぎりまでまったくなにもやらなかったんだから仮にDという成績でなんとか通っていたとしてもありがたいと思った方が良いと思っています。 同僚本人も「彼らは私が楽だと思って私のところに名目上だけアドバイジーとしてやってきた」と本人もわかってますから。 ただ、彼女も自分の評判を変えたいという転換期に来たのでしょうね。 好かれるのが我々の仕事ではないと思っています。 我々の仕事は教育と研究です。 好かれようとするのは友達や家族だけからでよろしい。 一度自分についた評判を変えるのは楽じゃないです。 私はここでは怖い先生で通ってて結構だと思ってます。 最近はそういう風に自分をマーケティングしていますよ。 私にとって学生からのそういう評判は同僚や上司からプラスの評価を得ることが多いですが マイナスになることは全くないですから。 それに、しばらく私のクラスを取り続けている学生たちは大体わかってきますからね。 私の本性ってやつを。 私はちゃんとやる学生はちゃんと指導しますしね。 それだけです。 人を無理にmotivateされるのは無理ですから、能動的でない限り面倒は見ませんけど。 お母さんじゃないんだからさ・・・ さて、4月か新年度。また怖い先生の仮面かぶって新たに頑張りますか(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015/03/23 06:38:25 PM
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