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2015/05/09
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テーマ:たわごと(26808)
カテゴリ:カテゴリ未分類
昨日オフィスに向かおうと建物内のエレベーターに乗ろうとしたとき
うちの大学院の某アメリカ人院生Bに出くわした。
私のところを破門になったK(卒業してまだうちの建物をうろうろしているのはなぜだ??)の友人ということもあり
向こうから私を怖がり避けていたのですけれど、
ああ真正面からばったりと出くわすと避けるわけにもいかないものねぇ(苦笑)。

で、立ち話。
別に彼自身が私や他の教員に無礼を働いたわけではないので
話ぐらいはしますよ。私は大人なので。
スーツを着込んでいたので、なぜかと聞くと面接だという。

あら、あれだけ日本の就活に文句ぶーたれてSちゃんをうんざりさせてたのに(笑)。
それでも日本企業に行きたいらしい。なんでよ?と聞くと
「せっかく日本に来て、日本で何も得ないのは嫌だ。日本の会社は最初の2,3年はトレーニングしてくれるので経験を積んでアメリカに帰りたい」んだと。
で、某大企業の子会社の最終面接まで決まったらしいが、ポジションはSE。
「日本であの業界はIT土方って言われるぐらい大変なのよ。同じ仕事ならアメリカのほうがずっと条件がいいのよ。おまけにあそこはもうバリバリの日本企業でしょう。君、それでハッピーになれるの?」と私。

すると真面目な顔で、「アメリカでは経験ないと仕事に就けないでしょう?
日本は新卒で未経験で雇ってくれて、トレーニングしてくれる。
その経験と、日本語と(あまりできないけど)、大学院のビジネスの学位があればアメリカでも有利になる」というので、思わず吹き出しそうになった。
私の学生じゃないけど、アメリカ社会を見てきた教員として一言言わないとこの間違った認識がナイーブな学生の間に広がってしまうから。

「あのね、経験と語学力はわかる。でも、ここの学位がアメリカで役に立つなんて思うのは大間違いよ。
誰もうちの大学なんて日本を出たら知らない。アメリカでは誰も知らない。
ビジネスの大学院での学位で有利に立ちたいのなら、アメリカでもトップ15ぐらいまでに入るMBAの学位でないとまったく意味がない。
ビジネスの学位持ってるやつなんてい~っぱいいるんだから。
言ったら悪いけど、だいたいなんで日本でビジネスの学位を英語で取るわけ?
普通の日本の大学院のプログラムに行ったのならせめて日本語ぐらいは身についてただろうけど
この環境じゃそれもないでしょう。
アメリカ人の君が、母国に優れたビジネススクールがいくらでもあるってのに
なんで日本で英語で大学院教育、それもビジネスで学位取って有利になんの?
ならないってば。役に立たない。まったく。」とワタクシ。

・・・鳩が豆鉄砲を食ったような顔してたけど、マジで今まで誰もアンタにそのこと言わなかったの??
そっちのほうが私は驚きだよ。

大体アメリカってところは自国が何でも一番素晴らしくって、外国のことはどうでもいいのである。
大学の学位も同じ。
聞いたこともない大学院の学位なんて、相手にもされないんだから。
そういえば以前、カナダの大学でPhDを取った友達が
アメリカのビジネススクールに就職しようとがんばってたんだけど
とある偉い先生に言われたらしい。
「残念ながら、アメリカの大学院でのPhD出ないと採用しないところがほとんどだろう」って。
ですので彼は今はカナダの大学の先生に納まってる。
そういう国なんだよ・・・大学というところでもだよ?
競争社会のコーポレートワールドにおいては説明する必要もないでしょう。

大体MBAでもない、Accreditedでもないうちの修士課程、それも学位の名前はわけのわからん
グローバルなんちゃら。そんなの履歴書に書いて有利になるわけないだろうが・・・
ちょっとは考えなさいよ・・・
本当に日本語マスターしたかったら、日本語環境の大学院に行くだろうが。

なんというか、まぁ世間知らずというか、本当にアメリカで大学出たの?って思いました。
私が今まで見てきたアメリカの大学・・・学生として、そして教員としての立場で・・・
学生がかなりキャリア志向というか(これは専攻のせいもあるかもしれません)、
しっかりキャリアプランを立てて、何が自分のためになるか普通はリサーチしてた。
周囲にそういう同級生はいなかったのか??

「でも、せっかく2年ここにいて、何も達成しないでアメリカに帰るのは嫌だ」という。
きみの「達成」とやらは何なのだ?

自分の人生のかじ取りは自分で決めるべきだけど、ちょっとナイーヴすぎるからもう少し下調べしなさいとは言っておきました。
私の指導学生じゃないもんね(笑)。彼の指導教員は何にもしない某教員だし。
「だけど、英会話の先生か、リクルーターの仕事やるんだったら
時間の無駄になるからさっさとアメリカに帰りなさい」というと
「僕は今学期ちゃんとした仕事が決まらなければすぐアメリカに帰ります。
日本は好きですけど、何をしてでも残りたいというまでは好きじゃないです」という。
あら、ちょっとマシ?
キャリアというものをちゃんと始めたいのなら、もうこれ以上無駄にする時間はないとうすうす気が付いたのでしょうかね。
君のお友達のルーザーはいまだそのあたりがわかっていないみたいですが。

「そういえばね、先生」と多少私に気を許したB、こんなことも言ってました。
「覚えてるでしょ、C(忘れるもんかい、ルーザートライアングルの一辺だもん)。
彼楽天でプログラマーとして働いてるよ」
そーいうことは当の昔に情報として入ってきているのだよ。
「でも彼確か大学院来る前もフィリピンでプログラマーだったでしょ」と私が言うと
「そうです。でも彼はここにヴァケーションに来たようなものですから。」と笑う。
君はやっぱり浅はかだ、教員の前で人のこととはいえ、大学院にバケーションに来たってよく言えるな??
私の返事は「そうね、まったく2年間何の進歩もなかったから前と同じ仕事にしか就けなかったのよね。ビザのための就職っていったけど、日本で働くことを甘く見てたら痛い目に合うよ。
楽天みたいな厳しいところでは長くは務まらないでしょうね。目を覚ますにはいい機会かもしれないけど
楽天さんには気の毒だわねぇ」というものでした。
気の毒ですよ。あんなに世の中なめてるやつを取っちゃったんだから。

でもこのBには私は別に問題もないので、その後面接時のアドバイスとかして
「残る残らないはまず内定もらってから考えなさい。
内定取らない限りは何も始まらないんだから。
2,3年でやめるとか絶対微塵も態度に出さないように。
日本の企業はそういう学生は嫌います。人材投資だからね。
2,3年で辞める人も多いけど、君がそのそぶりをする必要はこの時点ではまったくないのだから。」
日本企業でもまれるというのもいいかもしれませんね。目が覚めるかもしれないし。

日本の学位が役に立たない、というのは結構辛辣な物言いだったと思いますけれど
知っておくべきことだと思います。
博士課程進学ならまだしも、一般のアメリカ社会ではアメリカの学位以外はほとんど意味をなさないわけで
それなら、とにかく経験を積むということは間違っていないとは思います。
何も手にしないうちに帰りたくないという気持ちもわからんこともないけど
それならなんでもっと早めに動かなかったのか?まともにやらなかったのか?という疑問は残ります。
私は指導教員ではないのでこれ以上のことはやる気はないですけど。

そんな私の院生のTは今頃になって「せんせー、俺、修士論文をPublicationにしたいんですけど」と言い出した。
アンタこそ提出したらさっさとアメリカ戻って就活でしょうがっ!
就活する子にJournal Pubなんていらないじゃない、今頃何を欲を出しているのだ??

・・・どうも欲が出たらしい。
既に一本Pub出したじゃないか・・・
まだ出すのかよ・・・
まだ私が指導しないといけないのかよ・・・
せんせー、いったいいつ自分の研究すればいいの(号泣)。

少なくとも私は喜んだ方がいいのかもしれませんね。
私の院生たちの半分以上は、まだ学術的に何かやりたいという欲があるだけいいかと。















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最終更新日  2015/05/09 04:39:47 PM
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