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May 17, 2011
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カテゴリ:日々。
ホリスティック健康学・栄養学研究所より転載

『砂糖の過剰摂取の害』

現代人は昔と比べ、比較にならないほど大量の砂糖を摂るようになっています。アメリカでは、1人1日当たり、大さじ17~18杯(約160g)もの砂糖を摂取していると言われますが、こうした状況は、現在の日本においてもそのまま当てはまります。

日本における砂糖の平均摂取量は約65gですから、アメリカよりかなり少ないように思われます。しかし現実は、1日にペットボトル1本の清涼飲料を飲み切ってしまうような青少年が多くいることを考えると、かなりの人がアメリカ人並に摂取していると思われます。数年前にNHKが放映した小学5・6年生を対象にした調査では、1人1日コーヒーカップ1杯、約210gもの砂糖を摂っていることが分かりました。

大量に摂取される砂糖の70%は、清涼飲料や菓子・加工食品に含まれる隠れた砂糖です。コーラ・ジュース・缶コーヒー、チョコレート・ケーキ・菓子パン・アイスクリーム、ケチャップ・ドレッシング・調理済みの総菜などには多量の砂糖が含まれています。(※ちなみにコーラ1500ml中には160g、缶コーヒー250ml中には18g、アイスクリーム1個には15gもの砂糖が入っています。)

砂糖の摂り過ぎは多くの現代病を引き起こす原因となっていますが、ここでは現代栄養学が明らかにしている、「砂糖の過剰摂取の害」について見ていきます。

ここ30年ほど、日本では砂糖の摂取量が減少傾向にあると言われます。確かに砂糖キビやテンサイ(砂糖大根・ビート)などからつくられる、昔ながらの砂糖の量は減っています。しかし代わって“異性化糖”と言われるトウモロコシや芋デンプンを原料にしたブドウ糖・果糖などの量は大幅に増加しています。また“調整糖”と言われるミルクの成分やソルビトールに砂糖を加えたものも、かなり増えています。他にはハチミツやメープルシロップなどの消費も伸びています。

こうした異性化糖や調整糖は、「砂糖の摂取量」として公表されるデータには含まれていません。砂糖と異性化糖・調整糖を合わせた量は、ほぼ横ばいと考えられます。しかも重要な点は、約30年前(昭和47年)当時は、すでに食生活が崩れ「大量の砂糖が摂取されるようになっていた」ということです。つまりここ30年間以上、糖類の過剰摂取は続いているのです。

先ほど挙げた、1人1日当たりの平均摂取量65gという数字は、平成13年度の砂糖の総需要量(国内生産量に輸入量を足した量)に異性化糖の需要量を加え、総人口で割ったものです。この数字には、調整糖やその他の糖類は含まれていませんし、ゼロ歳児まで加えた単純な数字であることを考えると、実際の摂取量はかなり上回るものと思われます。

炭水化物(糖質)の種類と特徴
炭水化物である糖類・デンプンは、人体の主要なエネルギー源です。食べ物として摂取された糖類・デンプンは消化酵素によって単糖(ブドウ糖・果糖・ガラクトースなど)に分解され、小腸から毛細血管内の血液に入り、肝臓に運ばれます。

吸収された単糖のうち、果糖とガラクトースの多くは肝臓でブドウ糖(グルコース)に変換されます。ブドウ糖の一部はそこでエネルギー源となりますが、肝臓から血液に送られたブドウ糖は、神経・筋肉・その他の組織でエネルギー源として利用されます。ブドウ糖が各組織(細胞内のクエン酸サイクル)で代謝され、エネルギーが生み出されます。

体が活発に活動しているときは、ブドウ糖は次々にエネルギーに変換されていきますが、すぐに使われない場合は、インスリンの作用によって「グリコーゲン」に変えられ、肝臓や筋肉に蓄えられます。しかしグリコーゲンの貯蔵量には限度があるので、あまったブドウ糖は「体脂肪(中性脂肪)」として蓄積されます。(※体脂肪は予備エネルギー源で、活動が増えて食事から摂取された糖が不足したときには燃焼に回されます。活動が少なく消費量より摂取量が多ければ、体脂肪が増加し肥満を招くことになります。)

炭水化物は、主に炭素・水素・酸素からできていて、その最小単位は「単糖」と言い、ブドウ糖・果糖・ガラクトースなどがあります。単糖が2~20個結合したものを「オリゴ糖」、単糖が多数結合したものを「多糖」と言います。(※オリゴ糖は「少糖」とも呼ばれていますが、その中で単糖が2個結合したものは「2糖」と呼ばれ、麦芽糖・蔗糖・乳糖があります。蔗糖は一般に“砂糖”と言われます。)

エネルギー源としての“糖”
細胞内に入ったブドウ糖(グルコース)は、「クエン酸サイクル」と言われる複雑なプロセスをへる中で燃焼しエネルギーに変換されますが、ブドウ糖の燃焼がスムーズに行われるためには、ビタミンB群やミネラルが不可欠です。(※ビタミンB1・B2・B3・B6・B12・ビオチン・パントテン酸、そしてマグネシウム・マンガンetc.)

もし、こうした栄養素が不足するとブドウ糖の燃焼効率が低下し、エネルギー生産に支障が生じることになります。代謝を進める微量栄養素の不足から、クエン酸サイクルの途中でブドウ糖の一部が脂肪に変換されてしまいます。それではいくらブドウ糖があっても十分なエネルギーが得られなくなり、身体の活力低下を引き起こすことになります。

先に砂糖の過剰摂取が肥満につながると言いましたが、単に“糖”が多いということだけが問題ではなく、一緒に働く栄養素の不足によっても「体脂肪」は増えることになるのです。つまり微量栄養素の不足による「糖の代謝異常」が、肥満の引き金になるということです。

砂糖は「空のカロリー食品」
砂糖の過剰摂取が私たちの健康にマイナスとなる理由はいくつかありますが、まず挙げられるのが、砂糖は「空のカロリー食品」であるということです。現代人が大量に摂取している砂糖の多くは、真っ白に精製された白砂糖です。“糖”だけあって、その代謝に必要な栄養素(ビタミン・ミネラル)がほとんど失われてしまった精製糖です。そのため砂糖は、カロリーだけあって他の栄養素を含まないという意味で――「空のカロリー食品」と呼ばれています。

砂糖以外の空のカロリー食品としては、アルコールや純粋なデンプンなどがあります。米や小麦粉なども精製されて白くなればなるほど、空のカロリー食品に近づくことになります。ラードなどの動物性脂肪やサラダ油・テンプラ油などの精製油も、一部のビタミンがあるだけで、大半がほとんどカロリーだけの食品です。(※精製されていない黒糖や蜂蜜・メープルシロップなどにはビタミンやミネラルが含まれていますが、“糖”である以上、微量栄養素の摂取を期待して摂るようなものではありません。)

「微量栄養素の欠乏」を引き起こす
では、砂糖のような「空のカロリー食品」は、どうして健康に害をもたらすことになるのでしょうか。私たちが1日に必要とする“カロリー”は、運動量や体重から適量が決まっています。そこへカロリーだけを含む食品を大量に摂取すると、すぐにカロリー枠がいっぱいになり、他の食べ物を摂ることができなくなってしまいます。残されたわずかな枠で、「必須栄養素」のすべてを摂取しなければならなくなります。しかし、もともと空のカロリー食品の多い食事には必須栄養素が不足していますから、それが不可能であることは明らかです。

砂糖を大量に摂ればお腹は空かなくなり、食欲は減少します。甘い物ばかり食べている現代の子供たちは、昔の子供たちのような、まともな食事は摂れなくなっています。ジュース・菓子パン・アイスクリーム・チョコレートなどを日常的に摂っている子供は、豆や野菜などは好みません。

昔は、砂糖や脂肪などの摂取量が少なかったので、ご飯をしっかり食べてカロリーを補給しなければなりませんでした。そして主食のご飯に加えて、豆や野菜・魚といった副食をしっかり摂っていました。そうした“まともな食事”には、カロリー以外の栄養素も多く含まれ、食事全体の栄養バランスが保たれていたのです。それが現代では、砂糖や脂肪に偏った結果、大きく崩れてしまいました。

食事の中で「空のカロリー食品」の占める割合が増えるほど、カロリーだけは満たされても必須栄養素は欠乏するという事態が生じます。現在、日本人が摂取している炭水化物の40%近くは砂糖によって占められています。また米も大半が白米で、栄養素は乏しくなっています。このような食事の傾向が、必須栄養素―特に“微量栄養素”を枯渇させることになります。砂糖の過剰摂取の害として最初に挙げられるのは、「微量栄養素の欠乏を引き起こす」ということです。

よい食品というのは、カロリー栄養素の他にビタミンやミネラル・食物繊維などを含んでいます。こうした食品で食事を組み立てれば、カロリー枠を超えることなく、必須栄養素・微量栄養素を満たすことができます。

食べ物が体内で利用されるためには、代謝を進める微量栄養素が欠かせません。しかし「空のカロリー食品」である砂糖には、ビタミンやミネラルなどは含まれていないため、それを摂ることで、体内の栄養素を消耗させることになります。つまり砂糖を摂ることで、もともと乏しい体内の“微量栄養素”が、いっそう欠乏してしまうのです。

さらに砂糖の過剰摂取は、血液を“酸性”に傾けます。すると体はPHを一定に保つために、カルシウムなどのミネラルを必要とします。もし血液中に十分なカルシウムがなければ、ホメオスタシスの働きによって、骨や歯からカルシウムを溶かし出してくることになります。

日本をはじめ先進諸国では、貧しい国々とは異なり、カロリー不足からくる栄養失調はありません。むしろカロリーを摂り過ぎて「微量栄養素の失調」に陥り、病気を招いています。砂糖の過剰摂取は欧米型の食事の特徴ですが、それが“生命の鎖”を弱体化させる大きな原因の1つになっているのです。

「低血糖症」を引き起こす
砂糖の過剰摂取は微量栄養素の欠乏を引き起こすだけでなく、「血糖値を急激に上昇させる」という点からも健康に害を及ぼします。2糖類である砂糖は消化・吸収のプロセスがきわめて速く、摂取後、短時間で血液に運ばれます。そのため砂糖をたくさん摂ると、血糖値が急激に上昇することになります。(※砂糖は時に直接、口や胃の粘膜からも吸収されます。)

砂糖の大量摂取によって血糖値が跳ね上がると、血糖の調節のために「インスリン」というホルモンが分泌されます。あふれているブドウ糖を細胞内に取り入れようとして、膵臓は急いで「インスリン」を分泌することになります。(※血糖値が高くなると「インスリン」が分泌されてブドウ糖は貯蔵に回され、反対に血糖値が低くなると「グルカゴン」がグリコーゲンを分解して、血糖を供給します。膵臓から分泌されるインスリンとグルカゴンという2つのホルモンが、血糖のコントロールをしています。)

穀類に含まれるデンプンのように消化に時間がかかり、小腸からゆっくりと吸収されればよいのですが、砂糖の場合は一気に吸収され“高血糖”の状態を招くことになります。すると膵臓は、血糖を下げるためにピッチを上げて多量のインスリンを分泌しなければならなくなります。こうしたことを繰り返していると、糖の代謝にかかわる膵臓や肝臓・副腎などの器官が疲弊し、血糖の調節に狂いが生じるようになります。

わずかな砂糖が入っただけで、膵臓が過剰に反応して、必要以上にインスリンを出すようになると、血糖値の落ち込みがひどくなったり、慢性的な低血糖状態が続くことになります。これを「低血糖症」と言います。そして長期にわたってオーバーワークを強いられた膵臓は、やがて疲れ果て必要な量のインスリンを分泌できなくなり、低インスリン性の糖尿病を招くことにもなってしまいます。(※砂糖だけが糖尿病の原因ではなく、脂肪の摂り過ぎがインスリンの働きを阻害することが分かっています。しかし過剰な砂糖が膵臓を疲れさせ、糖尿病の誘因となることには変わりありません。)






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Last updated  May 17, 2011 01:05:41 PM
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