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カテゴリ:台湾の旅
昨夜、雑誌を見ていたら星占いが目に入って来ました。魚座のところを見てみると・・・全体運☆1つ。ガ~~ン。ラッキーアイテムは・・・ドーナツ・・・??
こんな暑いのにドーナツなんざ食えるか!! と思いつつ今日の昼、ドーナツ屋へ・・・。(信じないと言いつつ・・・) ドーナツ1個。だけど、胃が重いです。(高校の頃は2~3個食べれたのに)本当にラッキーアイテム??? さて本日の画像は・・・ 私が一目惚れして買い付けた、オウムバッグです。 賛否両論なこのバッグ・・・皆さんはいかが思われます? 白とピンクを買い付けて、今あるのはピンクです。 とぼけたオウムちゃん。あなたのお出かけに連れて行って下さいな。アップはこちら・・・。 さて、今朝電車に乗ったら受験生らしい高校生が参考書を広げていました。 そうか・・・夏が勝負と言われたな・・・私も。 私も高校生の頃、受験に苦しんだ一人です。 美大受験のために、1年の頃から絵画塾に通いました。好きな事をしているはずなのにこんなに苦しいのは何故?!もう本当に苦しかったです。(みんなそうですね。) 結局、現役での合格は出来ず、東京の絵画塾で1浪しました。 ほぼ1年間、休みなし、娯楽なしで絵を描きました・・・。 ああ、あのころは朝日しか見たことなかったなあ。青春! そんな、暗黒の(笑)浪人生活を終え無事志望校に合格した私は台湾の知り合いを訪ねることにしました。 尊敬する大好きな画家さんが教授をつとめる(高校1年のころからこの先生に習う為に勉強したようなものでした。)大学に合格したにも関わらず、私の心は沈んでいました。 自信がなかったのです。 精一杯、努力をしたつもりでした。いや、しました。 でも、自分の実力以上の大学に合格してしまった・・・という思いが抜けず、その大学に入ってちゃんとやってイケルのかとても複雑だったのです。(今考えると私って可愛かったわ・・・。笑。) そして、いろいろな思いを胸に、旅に出たのでした。 台湾には、父の知り合いで、私も子供の頃から実の祖父のように慕っているおじさまがいらっしゃいます。 台北からおじさまの住む基隆へ。 しばらく基隆に滞在するつもりだったのですが、おじさまから「阿里山に登ってみたら?」と提案がありました。 阿里山。 それは台湾中部にある山(高山茶の産地)で、聞くところによるとそこで朝日を見ると幸せになれるとか・・・。 しかし、何回登っても曇っていて見れない人も多いとの事でした。 特に予定も立てて居なかった私は、御来光(朝日)とやらを拝みに嘉義へ出かけたのです。 おじさまに聞いたとおり、阿里山に登るにはトロッコ列車とバスの2通りがありました。 トロッコ列車(4~5年前脱線事故がありましたね)は珍しいスイッチバック式に山を登って行くタイプで、面白そうなので行きは電車に乗る事にしました。 トロッコの駅につくと、地元のおばさんから日本語で声を掛けられました。 「おじょうさん、一人?御来光見に行くの?ホテルきめた?これだけ観光客が多かったら、山頂に上がってからじゃもう空いてないと思うよ。ここで予約して行きなさいよ。」 確かに、結構な人の多さだったので、おばさんのオススメの宿とやらをそこで予約したのです。 わいわいと人が乗り込むとトロッコ列車は進みはじめました。日本ではあまり見たことのない木々や草花の咲き乱れる山肌を列車はガタンゴトンと進んでいきます。 空気は柔らかな水分を孕み、しっとりと私の肌をぬらしまします。 しばらく行くと、列車はスイッチバックをはじめました。 前に進んだと思ったら、しばらくすると後方に引き戻される・・・。 そうして山肌をジグザグに登っていくのです。 終点に付くと、台湾人観光客はやかましく騒ぎながらどこかへ散っていきました。5人くらい乗っていたアメリカ人らしきグループも地図を見ながら歩いていきます。 私は、下でおばちゃんに貰った私が予約を入れたホテルの名前と住所の書かれたメモを取り出しました。 どっちに行くべきか・・・。 さっぱり検討が付かないのです。 うろうろしていると、駅のおじさんが近づいてきて私のメモを見て「向うだよ。」と指を指します。 とりあえず、お礼を言うとその方角に向かって歩き始めました。 しかし、しばらく歩いても古びた建物はあってもホテルらしきものは見えてきません。 どうしたものか・・・途方に暮れていると、また知らないおじさん登場です。 「どうしたんですか?どちらへ行きたいですか?」 とても丁寧な日本語を話すおじさんでした。 「ここに行きたいけど・・・わからないの・・・」 私がそう言うとおじさんは私の手からメモを受け取り歩きだしました。 しばらく古びた商店街のような場所を歩いていると 「ここのようです。」 おじさんが立ち止まりました。 「ここ・・・」 そこは、古い民家に見えました。 おじさんが先に入りましたが、「だれも居ない」とすぐにでて来ました。そして外の鶏小屋の横に座り込んでいるおばさんに何やら訊ねています。 すると・・・ なんと!そのタオルを頭に巻いたおばちゃんがオーナー兼フロント係兼なんでも係だったのです・・・。 おじさんに丁寧にお礼を言い、おばさんに連れられて建物の中に入っていきました。 民家を無理矢理改造して造ったようなホテルいや宿です。 1階は土間のようになっていて、そこにダイレクトに部屋がいくつも並んでいました。 1階は外とすぐ繋がっているため、お願いして2階の部屋にしてもらいました。(一応まだうら若き乙女でしたので。) 2階の部屋に案内されると、4坪ほどのスペースにダブルサイズのベッドが入っていて他には何もなく、立って歩けるスペースもありません。バスルームを覗くと、古いコンクリートにシャワーだけが付いています。 隣の部屋との仕切りはベニヤ板で、扉は内側から引っかける鍵(昔のトイレについていたような・・・)しかありません。ベッドカバーの色柄やその部屋の雰囲気からして、どうやら観光客が泊まる用のホテルではない様子・・・。 私は、「騙された・・・」とため息をつき、(下のおばちゃんは近代的なホテルと言った・・・)しかし今更、違うホテルを探す程の元気も無く、諦めることにしました。 シーツを取り替えた形跡がない(!)為に、おばちゃんに「シーツを取り替えて!!」とだけ伝え、貴重品を持ち夕食を食べようと外に行く事にしました。 レストランらしきものは見つけられません。 完璧に、普段観光客が行動する範囲からはずれてしまっているのです。 とりあえず、阿里山に唯一あるという大きな近代的なホテルに向かうことにしました。 そのホテルには、御来光を見る為に朝早くバスに乗って更に山の上に登るというツアーがあるらしく、それの予約を入れる為です。 20分ほど人に聞きながら歩くと、そのホテルはありました。予約を入れると、朝の3時に集合とのこと!! これは早く夕食を摂って眠らねば・・・。 やっとのことで、小さな食堂を見つけ中へ入ると地元の人々が食事をしていました。 野菜料理1品と牛肉の炒めものを1品。 注文して、食べ始めるとみんなが私を見ているのです・・・。 食べにくい・・・。 食べ物に集中していると、おじさんが一人お皿を持って近づいてきます。そしてその皿をトンと私のテーブルに置きました。「たべなさい。ここの名物だよ。」 言葉はわかりませんが、そう言ったようでした。 山菜の炒め物と鹿の肉の炒め物が少しずつ盛ってありました。 「謝謝。」 知っているのはこの言葉のみでした。何度もお礼を言い、何故か食事をかき込んで支払いを済ませると急いで店を後にしました。 何故か、涙が出てきました。 宿の近くまで来たとき、また声をかけられました。 「日本人ですか?」おじさんが4人で路上でテーブルを囲んでいます。 「はい・・・。」 「お茶を飲みませんか?阿里山はお茶の産地です。ここのお茶は台湾でも最高級です。私は台北からお茶を買いに来ている商人です。」 どうしようか迷っていると、彼は茶杯を私に指しだしました。 「謝謝。」 一口口を付けると・・・上品な芳香が鼻に抜けます。 「どんな味ですか?」とおじさん。 「甘いです。良い香り・・・。」 「水蜜桃の香りがしますでしょう??」 日本語のわからないおじさん達もニコニコしてもう一杯飲めとすすめます。 続けざまに7杯の茶を飲んだところで、やっと 「明日は御来光を見る為に朝早いので・・・」とその場を立ち去りました。 (私の中国茶好きはここから始まったきがします。) 宿に戻ると、一応シーツは取り替えられ天井の裸電球はついていました。 私は、2時半に目覚ましをセットし扉の鍵を確認すると、 シャワーも浴びずに眠りに付いたのでした。 ベニヤ板の壁のむこうからは、なにやら中国語での男女の会話が聞こえていました・・・。 (明日に続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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