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Aug 14, 2004
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カテゴリ:台湾の旅
昨夜、ベランダで洗濯物を干していたら夜風に乗って、フトお線香のニオイがしました。
世間は、お盆。
ウチの死んだひいばーちゃんの帰って来てるんだろうな。
ばーちゃん!ジャスミン25は頑張ってますよ!

今朝起きたら、オリンピックの開会セレモニーをやってました。いや~~地球上にはいろんな国があるんですね。
私はスポーツ観戦をしない人なので、よくわかりませんが、
どの国も頑張って欲しいです。それぞれの国が、様々な問題を抱えているとは思いますが・・・せめてこの期間中だけでも平和なひとときでいてほしい。と思います。


ああ、本日もお盆休みの為か、ビル内にひと気がありません。先ほど、2人の女性が入って来られたので「いらっしゃいませ!!」と元気に声を掛けたら、宗教の勧誘でした。涙
さて、気を取り直して台湾(阿里山)の旅 番外編です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は、阿里山からの下りをバスで降りることにしました。
バス乗り場にたどり着いた時、もう11時前。
バス停には、まばらに人が待っていました。
暑い・・・・。
さっきまで寒い寒いと言っていたのに・・・太陽はぎらぎらと輝き、ジリジリと私の肌を焼きます。

しばらくすると、運転手らしきごついおじちゃんがバスに乗り込みました。
どうやら私たちが乗るバスのようです。
続いて私たち、乗客も乗り込みました。

古いバスです。(現在はもっと良くなっているのかもしれません。)床は板張りでした。

私は、前の方の席に陣取りました。

下の駅につくまで結構時間かかるんだろうな・・・・
電車で、かなり時間をかけて登ってきた事を思い出します。
「○×△◎~~!!!」
運転手さんが大声で外に向かって声を張り上げています。
「もう、乗る人はいないか??」
そう言ったんだと思います。
バスの座席は、半分くらいうまっていました。
他に乗る人が居ない事がわかると、バスはエンジンをかけて(ヒドイ音です・・・)出発しました。
「!!」
急発進です。
『乱暴な運転するなあ~~~』
私のこの第一印象は間違っていませんでした。

阿里山の道路は、当時、舗装はされていたもののガードレールもない有様。
しかも片側一車線の対面通行です。
人が歩いたりはしていないものの、道の下は崖。反対側はそそり立つ崖・・・。
冗談抜きの断崖絶壁なのです。
そんな道路を、おんぼろバスはハイスピードで下り始めたのです。
乗客みんなが必死で座席の前の手すりにつかまっていました。
ふと、窓の外を見ると崖崩れがおこって道の半分を塞いでいたり、考えられないような巨大な岩が道の真ん中に転がっていたりします・・・。
しかし、バスはスピードを落とすという事を知りません。
運ちゃんの見事なハンドル捌きで回避するのみ・・・。
それは、まるでゲームセンターのカーレースゲームのようでした。
『ひ~!!ひ~~!!!』と思いながら更に外を見ていると
・・・・・。
猿、猿、猿、猿、猿・・・・・・・
片側の崖の松の木や岩の上から、おんぼろバスの大暴走を面白そうに見物しているのです・・・。くそ~~。


『日本人女子学生、台湾の名所阿里山にて交通事故死!!』
『バスが崖から転落!?そのとき猿は見ていた!!』
『嗚呼!!あわれ!大学入学前の悲劇!!』

そんな新聞を飾る言葉が頭をちらつきます。
ナムアミダブツと唱えたか・・・ナンミョウホウレン~と唱えたか・・・はたまたキリスト様に祈ったか・・・その辺は定かではありませんが、
とにかく怖かった!!!!!!!!!涙。

しかし、そのうちにそんな恐怖も忘れることとなるのです。

何故か・・・・。

道は、ヘアピンカーブの連続です。
もの凄いスピードでカーブに突っ込む為(お前はF1ドライバーかっ!!!!)、全員の身体は左右に揺さぶられます。
(私は前の方に座って居たのでまだましでしたが、後ろに座っていたおばちゃん達は悲鳴を上げていました。)
繰り返す内、乗り物酔いをしない私でも、だんだん気分が悪くなってきたのです。
加えて、阿里山の標高は(2000メートル級)相当なもの。
高い山を一気に下るわけです。
急激な気圧の変化で激しい頭痛と吐き気も襲ってきます。
きっと運転手は毎日この調子で山を登り降りしているので、
なんとも無いのでしょう・・・。
しかし、観光で来ている私たちはたまったものではありません・・・。
次第に、バス後方から聞こえる嘔吐の声・・・
そしてそのニオイ・・・
おばちゃん達の涙の訴え(苦しいよ~頭いたいよ~)・・・
誰が出したかタイガーバーム(万能薬といえど・・・車酔いには無理だと思うが・・・)の強烈な芳香・・・

それらが渾然一体となって入り乱れ・・・・・・・・・・・
冗談抜きで、そこはもう地獄絵図です。
嘔吐は伝染し、タイガーバームもたらい回し。涙。
嘔吐→タイガーバーム→嘔吐→タイガーバーム→嘔吐・・・

私も、これほどヒドイ乗り物酔いは後にも先にもこのとき限りです。(宇宙飛行士には向いてなさそうです・・・)
グアン グアンとおそってくる頭痛と身体がシェイクされる度にもよおす吐き気にじっと耐えていると・・・先ほどの恐怖などすっかり忘れていました・・・。
精神的苦痛より、身体的苦痛が勝っようです。笑。

終点が近づくつれ、ギャーギャーわめいていたおばちゃんも、嘔吐していた人々も、だんだんと静かになり、嘉義駅に着くころにはバスはしずまりかえっていました。
みんなもう、放心状態です。

駅に着き、バスが止まるとみんな青ざめた顔で降りていきました。私も、おえっとなりながら、バスを降りるとまだ何人かバスを降りたところで膝をついて座り込んでいます。
『ああ、私は軽傷だわ・・・』

むかつく胃としこりのような偏頭痛の残る頭をさすりながらやはり帰りもトロッコ列車にすれば良かった・・・・と自分の決断を深く反省したのでした。

しかしながら、時計を見ると電車の約半分の時間で降りてきた事になります。
時間がないあなた。
ぜひ、バスのご利用をオススメしますよ。
ただし、エチケット袋はお忘れ無く・・・。
車酔いの薬もきっと無駄ですので、買わなくてもよろしいかと・・・。


そんなこんなで、番外編終了です。
阿里山はとても素敵な場所です。
自然はたくさん(台湾でも有名な原生林)ですし、人も優しい!!お茶もおいしい。
私は、機会があればもう一度行きたいと思います。
今では日本のツアーもあるようなので、行ってみられたらいかがでしょうか??
ただし、バスは・・・勇気のある方だけお試し下さい。(今は改善されているかもしれませんし、私が悪いドライバーにあたっただけかもしれませんが・・・)
 






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最終更新日  Oct 6, 2004 05:38:19 PM
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