最終日・・・仕事が終わり・・・フライトも深夜だというので昼寝をしたら爆睡し・・・
バタバタで空港行きのタクシーに飛び乗った私たち。
「間に合うよね？？」
ちょっと出るのが遅くなったとはいえ・・・まだ２３時。
フライトは１時過ぎですから・・・まだ余裕はございますわ。
ただ・・・気になるのは街に溢れる人！人！人！！！！
この日はベトナムの建国記念日。
サイゴンの街は、赤い国旗の色に染まり・・・あちこちでイベントが。
お休みで、宵っ張りなベトナム人達は、バイクで夜の街に繰り出していて・・・
すごい量のバイク！バイク！バイク！！！なのでございますわ。

しかし。
バイクでひしめき合っていたのは、どうやら中心部の街中だけだったようですな。
中心部から離れるにつれ・・・バイクの量も減りはじめ（それでもいつもより多かったけど。）
程なくして空港へと到着～～～～♪
「良かったね～～。混んでなくて！」とスーパーバイヤーママンに声をかけると・・・
「あ？？？」って・・・ママン・・・たった３０分の距離を爆睡。
・・・。
どれだけ寝れば気が済むのだね？？？？？
起こされなければ、半世紀は寝るんじゃないかこの人は。。。

そんなママンに呆れつつ・・・
「３万ドンのチップ」を要求する運転手を「バカタレ！！！」と怒鳴りつけ・・・
荷物の載ったカートを押して空港内に入ると・・・時刻はまだ２３時３０分。
「何もああまで慌てることもなかったかも。。。」
しかし・・・寝坊という状況は慌てるわよね。。。
それに、混んで居なかったから良かったってもんですわ。

チェックインしちゃおう！とカウンターを探していると・・・
アオザイの制服を着た可愛いお姉ちゃんが近づいて参りますわ。
チケットを見せると・・・「コッチです♪」とカウンターまで案内してくれましたわよ！
エイゴの駄目な人には、このような案内人の彼女が通訳もしてくれるようですよ。

おお！！なんだ！こんなサービスの良いのは、初めてでございます。笑
やるじゃん・・・ベトエア。
以前はもっともっともっと・・・いい加減で無愛想だったと思うけど。
企業努力してますね。（よろしければ機内食の改善も願いたいが。）

彼女に案内されて、チェックインカウンターへ。
チェックインは出来るようでございますが・・・問題は預ける荷物。
私の勘では・・・そうね８～１０キロほどオーバーしておるんでございますわ。
ベトエアは、オーバーウエイトに厳しゅうございますからね・・・。
ここでいかにゴマを擦って・・・オーバーチャージをチャラにしてもらうか。。。
いや・・・払うにしても・・・いかに値切るか。。。

運の良いことに・・・カウンターに居たのは男性職員でございましたわ。
イミグレはね・・・仕事がキッチリスピーディーな女子職員が好ましゅうございますが
荷物の多い時のチェックインカウンターは、若干仕事がルーズな男性職員に当たることが好ましいのですわ。笑

「ハロー！良い席お願いね～～～♪」すっぴんですが・・・一応微笑んでおきますわ。
すると・・・。　「コンバンワ～～～♪」カウンター男子・・・日本語でお返事でございます。
ヘラヘラした感じですが・・・年の頃は・・・そうね・・・私と同じかちょっと上？
いや・・・若くみえるはずなのでもっとオッサンなのかもしれませんわ。
「フクオカ　まで　デスネ？」ニヤッ
「はい！福岡よ～～～。」
しかし・・・にやにやした男じゃな・・・若干気色悪くもありますわ。
彼がパスポートなどを見ているすきに・・・
荷物をカウンター脇のコンベアの上に載せますよ。
デジタルの示した数字は・・・４８キロ。
ＯＨ！予想通りの数字でございますわ。（８キロほどオーバーだが）

ふふん♪と悦に入っておりますと・・・何やら視線を感じます。。。
顔を上げると・・・まだチェックイン業務が終わらぬのにこちらを見ているニヤニヤ男（職員）と目があいますわ。。。
気色悪い。
しかし・・・一応笑っておきます。（荷物の重量オーバーしとるし。）
すると・・・「ジャスミン　さん？？」パスポートの名前を見ながら話しかけます。
「？？　ジャスミンですよ？」
すると・・・「お姉さん～ビジンね～～～♪」ニヤニヤ。
ううっっっ。。。ここはイタリアだったかい？？？うんにゃ・・・ベトナムざんす。

本来ならば小躍りして喜びたいところではございます。
日本にイルときゃ・・・お世辞でも言われぬ台詞でございますからね・・・。
しかし・・・スッピンで寝起きのこのヒドイ顔が、どう見積もっても、どう贔屓目に見ても・・・
美人とはほど遠いことくらい己でも理解しておりますの。
ふやけた織田裕二みたいな顔、もしくは、空気の抜けた和田アキ子顔に違いないのだ。

こやつ・・・チップでも要求する気か？？？←猜疑心旺盛。
このニヤニヤ男。。。いったい何を考えてオルのだ？？？？？？
魂胆が解らぬままに・・・一応、礼を言っておきます。
「うふふ♪ありがと～～～～♪でも褒めてくれても何のプレゼントもないのよ～♪」なんて。。。
すると、兄ちゃん・・・ニヤニヤと笑いつつ・・・目をあわせたまま・・・
荷物の重量もチェックせず・・・タグをつけると・・・荷物はそのままスルー♪
ラッキー！！！
チェック無し！！！！！
兄ちゃんは気色悪いことこの上なかったのですが・・・荷物・・・無事通過♪
思わず・・・満面の笑みなジャスミン。
んが。荷物が通過しても・・・パスポートもチケットもまだ返してはもらえませぬ。
「今度いつベトナムにキマスカ？」
「日本にコイビトはイマスか？」
「あれは、ママですか？ママも綺麗ね？」
・・・・・だいの男が・・・ニヤニヤニヤニヤ・・・。
ジャスミン・・・
チェックインをしたらもう用はない！！！とばかりにチケット諸々をひったくるようにしてうけとると・・・
「またね～～～！！」と立ち去りましたよ。
純血種日本女子ジャスミン。意味のわからないリップサービスは怖いノダ。。。

その背後では。
「アナタ！美人ですね～～～♪」ニヤニヤ
私たちの後に並んでいた日本女子がそう言われておりました。
・・・。
これもベトエアのはじめた新サービスなのでしょうか。。。（そんなわけない）
どうせなら・・・もっちょっと良い男に言わせた方が良いと思うわ。。。
（しかし・・・一人一人にあげな状態じゃあ・・・カウンター混んで当たり前じゃわね。。。）

何だかぐったり疲労して、すかすかなイミグレを抜けると・・・そこはさらに気だるい空気漂う深夜の空港搭乗口。
ベンチに腰を下ろして・・・本を広げると・・・隣でママンはすぐに熟睡モード。。。
・・・。
「昼寝したし・・・眠くもないな～」なんて言ってはいても・・・
時計はすでに１２時を過ぎ・・・。
日本時間ではもう２時なのか・・・そう思うと若干眠くなっても来るモノですわ。
しかしベンチで眠れるわけもなく。（いや・・・ママンは寝とるがね。）

しかも・・・毎度のごとく登場時刻になってもコールもなく・・・案の定・・・４０分も遅れてやっとの搭乗。
深夜の２時過ぎ。
やっとのことで飛行機に乗り込んだのでございました。
（乗り込む時・・・まだ飛行機の車輪をいじりまくっていたわ。。。）

乗り込んだ飛行機の窓からそっと外を覗くと・・・空はピカピカ雷鳴とどろき・・・
何だかイヤ～～～～な予感。。。
そして予感はぴったしカンカン！！！
離陸から・・・揺れて揺れて揺れて・・・揺れて。。。。。。。
ブランケットを握りしめ・・・
「こわいよ～～～～」と全身に力を入れ続けるジャスミンの隣で・・・やはりママンは爆睡しておられました。。。
・・・・・・・。

５時間ちょっとのフライトですわ。
空が明るくなり・・・揺れも何とかおさまって・・・
やっと男前な睡魔がやってきて・・・私を心地よく抱きすくめてくれた頃。
うとうととするこの私を・・・「ねえ！！ジャスミン！！！ねえ！！！」激しく揺さぶり起こすものありけり。
「なんじゃい。。。」←すごい人相なはず。
寝不足の頭痛にさいなまれつつ・・・薄目を開けると・・・

「ねえ！朝ご飯！鶏のお粥か・・・塩鯖のごはん！どっちがいい？？？」
ママン・・・・・・。

「い・・・要らぬ・・・・・・・。。。」←瀕死のジャスミン。笑

まこと・・・おそるべし。
スーパーバイヤーママン。

スーパーバイヤーとは、出張を最後の最後まで楽しく堪能出来る人のことであるらしい。。。

雲の隙間から現れた、憎々しいほどに清々しい朝日をやぶにらみしながら・・・
心からそう思ったジャスミンなのでございました。。。