プラチナタウン 楡周平
プラチナタウンプラチナタウン より抜粋「現役の頃と、住環境も周辺環境も変わらないというんじゃ、気が滅入るのも当然です。芝居を観る、買い物に行くといったって、毎日そんなことができるわけがない。第一、一歩外に出りゃ、金がかかるんですからね。お金をセーブしようと思えば、せいぜい散歩に出掛ける程度のことしかできないでしょう。それなら、この町のように、川や海が傍らにある。菜園を耕作したいなら、それもできる。天気がよければゴルフに行って、昼には戻ってこれる。そんな環境に身を置いた方が、よほど充実した日々が送れるというものです。シルバーなんてありきたりなもんじゃない。ゴールドよりももっと価値のあるプラチナ、そう、プラチナタウンですよここは」「真っ当に働いた人間には、一定の蓄えさえあれば憂い無き老後を送れるような施設が必要になるでしょう。」*************************私のテーマがここにある。 老後という言葉には大きな抵抗があるが、とりあえずはいいとして。60歳定年よりも早くに退職させられているのが現状だが、とにかく無職になってから死ぬまでの十数年~二十数年間どう生きるか病院通院で終わるのか。自宅に閉じこもって終わるのか。園芸、菜園、陶芸などを生きがいとしていくか。いずれにしても、誰にも必ず訪れるのが、 体が動かなくなり 心臓が止まる 体の自由が利かなくなった、なる、なりそうな・・・この時が実は人生の終わりだ。 そうなってから、死ぬまで後悔の日々で暮らす方々がいかに多いか