しあわせ
「しあわせ」を求め始めると、いつも自分の心の動きにばかり敏感になる。 そこを追求してもキリがない。終わりがない。 望むものが得られないとストレスがたまり、迷いと挫折感だけが積もってゆく。 特に若い世代では一生をそうやって過ごしていくのが途方もない消費だと気づかない。 老人になっても「夢」「しあわせ」と、うわごとを言いながら、幻想を求めて死んでゆくなんて、絶対に避けたい。まして、こんな連中と共倒れするなんて、まっぴらごめんだ。「生きがい」を「しあわせ」に置き換えてみると同じだ。 ”しあわせ”って聞かれれば「たぶん」そう云いながら頬を緩ませる。心は凍りついたままだ。”しあわせ”ってなんだろうと迷路に迷い込んでいた。今まさにはっきりといえる。 明日という日が脅かされることなく過ごせると確信できること。 単調でいいんだ単調であるほうがいい。【送料無料】いやな気分よ、さようなら増補改訂第2版