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カテゴリ:自分らしい生き方
徒然に仕事のことが否応なしにうかぶ。「ワッツ!!」と声を出して消し去りたい。
あれは小規模な病院に勤務して日が浅い頃のこと。 患者様は60代の男性独身、長期にわたる人工透析を受けておられた。 血圧の薬を曜日ごとに異なる種類を服用されていた。 間違わないようその都度曜日と種類を復唱していたがそれでも間違いそうになる。 ある日その患者様は車いすで移動されており、顔色はいつものごとく悪かった。 夕食後のお薬を配薬し終わった後、その患者様から声をかけられた。 「これは違う!」 「??確認します」・・・確かに・・・ああ・・・間違っていました。すみません。 グッとにらまれて、すごすごと頭を下げて・・・ それ以来苦手な患者様になってしまった。ほかのナースも同じように、苦手・・・だと。 表情はいつもキツク、ニラムことが多かった。誰しもが近寄りがたい存在。 数か月後様態が急変し、ベッドから起き上がれなくなりそれでもムッとした表情は変わらず。 ますます近寄りがたい・・・ とうとうその日が来ました。ギャッジアップすると顔色がすーっと黒くなり意識がダウン。 その後急変・・・逝去されました。 スタッフのだれとも打ち解けることなく。 弟様が来院され丁寧なお礼を述べられましたが、こちらとしては申し訳なく・・・・ その弟様曰く「なかなか気難しい兄でした。でも友人も数人いたのです。」 私がもう少しもう一歩踏み込んで話をすれば、この方は思いを話してくださったかも・・・ チャンスを自らつぶしていたのは私・・・でした。 長期の透析、糖尿病、生涯独身、今回の入院が最後だという認識はあった・・・はず。 そこへ一歩踏み込めなかった、弱い自身が悔やまれる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 14, 2023 04:07:03 PM
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