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2007.06.04
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先日、大使館をめぐって歩いた目黒区。
大使館が多くあることからもわかりますが、いわゆる「山の手」と呼ばれる高級住宅街の多いところ。

大使館を求めてひたすら歩いていたところ、私たちは某百貨店の系列のスーパーを発見。ベタベタな下町に住んでいる私たちには滅多にお目にかかることのできないちょっと高級なスーパーです。

スーパー調査隊の血が騒いだので、思わず飛び込んでしまったよ。

まずはバターの種類の多さに驚かされました。
私はかつて、こんなにたくさんの種類のバターを置いているスーパーを見たことがありません。

北海道生まれの私にとって「よつ葉乳業」の製品は子供のころから慣れ親しんだものでしたが、その「よつ葉」ブランドが北海道以外ではわりと高級ブランドとして扱われているらしいという話を友人から聞いたことがありました。

なるほど、カップ入りの発酵バターなんて見たことがありません。「よつ葉」は北海道では庶民派路線を、道外では高級路線をいっている様子。

マーガリンも「帝国ホテル」のものと「札幌グランドホテル」のものが置かれていました。

バターのコーナーのお隣はチーズのコーナー。
ここも品揃えが豊富で、ありとあらゆるニーズに応えるチーズ、ナチュラルチーズの塊から加工された外国産のものまで豊富に置かれています。

バターと同様、こんなにたくさんの種類のチーズを置いてあるスーパーを私は見たことがありません。

さてさて、
「へー」だの「ほー」だの、感心しながらウロウロしていたところ、珍しいものを見つけてしまいました。

ラズベリーのジャムです。

私はこのラズベリーのジャムというのが大好きなのだが、普段は滅多にお目にかかることができず、できたとしても輸入品。わざわざそんなものを買ってまで食べようという気は起きず、旅行に行った際には「お前は密輸商か」と言われても仕方ないほど買い込んで、大事にちびちびパンに塗っていたりしたのです。

しかし、ここのジャムはそのスーパー(百貨店?)のオリジナル。多分デパートにも売っているのだろうけれど、私は百貨店の食品売り場をまず利用しないので全く知らなかったのよ。

これはもちろん即刻お買い上げだ。
少々重くとも仕方がない。夫よ、頑張って持ち帰っておくれ。

ラズベリーのジャムなど置かれていることからもわかりますが、ジャムの種類の豊富なこと。最近でこそ「アヲハタ」も豊富な種類のジャムを売り出していますが、やはり普通のスーパーではベリー系は苺にブルーベリー、あとはマーマレードにあんずジャムがいいところです。

さて、ここまで読んだ方はもうお分かりかな?

豊富な種類のバターにチーズにジャム。
これは何を意味しているのか。

これはですね、主食としてパンが食べられている確率がかなり高いということなのですね。

では次に、
例の如くお醤油売り場をのぞいてみると、あるわあるわ。普通のお醤油はもちろん、お刺身用に卵ご飯用に丸大豆に有機醤油と豊富な種類。サイズは最大のもので1リットル。核家族が多いからね。やはり小さめのサイズが一番よく出ているようです。

有機醤油の多さに目を奪われたのですが、キッコーマンからもヤマサからも出していたのですね。私は初めて目にしたよ。

山の手の皆さんは、少しでも体に良いものをという意識がかなり高いようで、いわゆる「オーガニック」の製品がかなりのスペースを占めていました。

有機味噌もありました。

私が普段よく利用するスーパーでは隅の方に追いやられてしまっている無添加のハム・ソーセージ・ベーコンはなんと、一番目に付きやすい場所におかれていました。需要が高いのでしょう。

野菜も然り。
有機野菜のコーナーが設けられているところをみると、これもかなり需要が高いと思われます。

しかし、有機栽培コーヒーはありませんでした。
何故だ??

ハム・ソーセージのコーナーにはイタリア産やスペイン産のハムも多く見られました。これはチーズの種類の多さに比例するものかと思われます。多分一日の終わりにそれらをつまみながらワインで一杯やるのでしょう。

この後、別のスーパーにも入ってみたのですが(今度は我が家の近くにもある大手スーパー)、先ほどのスーパーほどではないにしろ、やはりバターの種類は豊富。もちろんマーガリンは「帝国ホテル」と「札幌グランドホテル」の両方をそろえています。ジャムも国産商品では補えない種類は輸入物でカバー。お醤油も種類が豊富で有機醤油ももちろんおいてありました。お店は違っても、品揃えはかなり似ています。

さて、以上のことから山の手の食卓像がよく見えてきますが、もしかすると以下のカテゴリーに二分されるかもしれません。

ひとつは、パンの消費率の高い欧米化された食卓。

もうひとつは、有機醤油や有機味噌など、体に良いものに徹底的にこだわり、有機米や有機雑穀を土鍋で炊いて食べるような、一見粗食に見えるがこだわりのある日本の食卓。

しかし、どちらにも共通するのはやはり「こだわり」でしょう。種類豊富な中から、自分の口に合うおいしいものを徹底的に選ぶ山の手の人々の姿が目に浮かぶようです。

同じ都内のスーパーとはいえ、場所によってこれだけ品揃えが変わるという事実はかなり興味深いものがありました。

スーパー調査隊はついつい地方のスーパーばかりに目が行っていましたが、都内にも目を向けてみようと誓ったのでした。また何か新しい発見があるかもしれません。

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最終更新日  2007.06.04 21:18:42
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