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カテゴリ:教育に思うこと
幼稚園に出入りしている、絵本専門店の店長さんは、最近小学校に読み聞かせに行っているのだそうだ。
商売のためというより、あまりにも読書離れした子どもたちを何とかしたい、ということらしい。 「幼稚園では、先生からも親からもけっこう絵本を読んでもらっている。 それは、字が読めないおかげだ。 小学校で字が読めるようになると、自分で読みなさいって言われて、 放り出されてしまう。 学校には立派な図書室があるのに、そこで何をしているかというと、 読んだ本の数を競争させてたくさん読んだ子を表彰したりしている。 そこで子どもがどうするかというと、ただ数を稼ぐために、 さっさと読み飛ばすばっかりして、じっくり本を味わわなくなってしまう。 だから、僕は読み聞かせをしに行くんだ。 読んだら読みっぱなし、感想なんて聞かない。 おもしろかった、って終わりでいい。 子どもは言葉にできない感動をいっぱい持ってるはずだから。」 と熱く語ってくれた。 私は、「字が読めない」っていうことは素晴らしいことだと思う。 絵本が好きな私も、字だけ読んでわかったつもりになっちゃって、「絵を読む」ことができていないなあと思うことがよくある。読み聞かせをしていて、「絵を読める」子どもがうらやましくなることがよくある。 文字を読めるようになっちゃった時点で、「絵を読む」能力を相当失ってしまうのだろうと思う。 自分で本が読めるようになっても、誰かが読んでくれて、絵を読むことに集中できたら、それはとても心豊かな時間だろう。いくつになっても…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.09.04 08:35:36
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