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カテゴリ:教育に思うこと
新聞に、うちの県で「病児保育」をするところが増えた、という記事があった。「働く母親に好評」だそうだ。
そりゃそうだろうけど…なんだか複雑だなあ。夜間保育に休日保育、延長保育…。 私もずっと子どもを保育園に預けて働いてきたし、もっと遅くまで預かってくれればとも思ったし、病気の時は困ったし…あれば助かるのは確かなんだけど…。 病児保育も延長保育も夜間保育も休日保育も、少子化対策なのかなあ?あれば親は助かるんだけど、なんか方向性を間違ってないかい?と思う。 子どもを病気の時や夜中も預けて働かなきゃいけない社会の方がほんとうはおかしい。休んだらクビになる、なんて恐怖におびえなければいけない企業はもちろん、休んでもクビにならない公務員の私さえ、保育に穴を空けられないから年休も取れないという社会はおかしい。 少子化、少子化って騒いでいるけど、いくら子どもの預け先をいっぱい作ったところで、みんなが子どもを産もうという気になるとは思えない。 仕事をしたい、あるいはしなきゃいけないからといって、「ごめんね」と思いながら夜遅くまで保育園にあずけ、「ごめんね」と思いながら病気の時も預けている母親の気持ちが、上の人たちはわかっているのだろうか?仕事に穴を空けないように預け先を整備すれば、親も子も幸せ、それでいい、ってもんじゃないのだ。 「これでバリバリ働けるわっ!何人も子どもを産んで働くわよ!」と思うわけがない。「ごめんね」「ごめんね」と思いながらつらい思いをして育てるくらいなら、産まない方が気が楽だもの。極端な話、24時間毎日子どもを預けっぱなしにして支障なく仕事ができれば子どもを産むかというと、そんなことは絶対にないと思う。 もちろん、多様な預け先を用意することに反対してるわけじゃない。「子どもが病気の時は休むべきだし残業もしないで帰るべきだ」と思うわけでもない。私だって仕事もしたいし、休めないこともあるし、預けるならば少しでも環境のいい安心なところに預けたいし、いざという時に受け皿があるのはとてもいいことだ。 でも、「これだけ預け先を作ったんだから子どもを産んで育てられるだろう」なんて考えているとしたら間違ってる。しょせん、仕事人間の男の人の考えることなのかな? 父親も母親も、子どもが病気の時は看病することができて、子どもが小さい間はあまり残業せずに働くことができて、子どもの生活リズムをちゃんと守って働くことができて、子どもと一緒に過ごすことを楽しめるような社会を作ってこそ、少子化対策になるんじゃないのかな? 「もっと働け、子どもも産め」なんて対策じゃなく、子どもが親の仕事のサポートをしなきゃいけない社会じゃなく、親が子どもをちゃんとサポートできてしかも仕事もできる社会じゃないと…。 こういう少子化対策って、企業や雇い主の役には立ってるんだろうけど、子どもにはしわ寄せが行ってるんじゃないの?って考えてしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.07.13 07:31:06
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