|
カテゴリ:カテゴリ未分類
おととい日記を書いていて、教育実習させていただいた小学校の校長先生のことを思い出した。…思いだしたというより、実習の最後に話して下さったことが、ずっと頭に残っていて、よく思い出す。
小学校の免許も取ったので、小学校に実習に行った。幼稚園課程の同級生(女性ばかり)が十数人一緒。 最後の日の校長先生のお話は、「がんばっていい教師になってください。」というようなありきたり(?)のとはちょっと違っていた。 「私の娘は、小学校の教師と結婚しました。熱心なことで有名な先生です。生徒指導も行き届いているし、教材を研究して授業も十分に準備をして、みごとな授業をします。1人1人に細やかな配慮ができるし、保護者からの評判もいいです。ほんとうにいい教師です。 でも、家に帰ってきません。毎日学校で夜遅くまで次の授業の準備をしていて、帰るのは深夜です。休みの日も仕事をしています。娘はいつも寂しい思いをしています。 みなさんに言いたいのは、いくら仕事ができても、これじゃいかんということです。みなさんも、仕事を持ち、家庭も持つでしょうが、仕事ができればいいというものではありません。それをよく考えて下さい。」 「校長先生」としては、先生が完璧な仕事をすれば、それでいいだろう。その裏で家庭が犠牲になっていても、知ったことではないだろう。ましてその先生は、命令されたわけではなくて仕事が好きでやりがいがあるから進んでやっているわけだし。 でも、家庭人として、ひとりの父親として見たときに「これじゃいかん」と思い、それを私たち学生に教えてくれた、そのお話がずっと心に残っている。 実際社会に出たら、「年休なんか取るもんじゃない」とか「家庭を優先なんかしてたらろくな仕事はできない」とか「子どもの参観日なんか行かなくていい」とか「子どもが病気になっても仕事は休むな」とか、平気で言う上司(園長・主任)が多くて、まあ、それが普通の社会なんだとは思う。家庭も大事にしなさいなんて言う上司は、教育現場においても、すごくめずらしい存在だろう。 だからよけいにあの校長先生の言葉が心に残っているわけだけれど…。 仕事人間でいる方が楽だし、物理的に仕事が多いから片づかないってこともあるし(^^;)、ついつい仕事を優先してしまうけど、そんなときあの校長先生の言葉をよく思い出す。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.08.11 08:17:48
|