奮闘・公演最終日
日本でも報道されたそうですが..こちらで只今おこっている複雑な問題、農場主VS国家との対立は日に日にエスカレート、ルートを遮断しての農場主の抗議で物資輸送が滞ってしまったため、小売店に物が行き届かず、便乗値上げに至り、物価は3倍近くまで跳ね上がってしまいました。人々の不満も日に日にエスカレート、公演当日18日はストライキのピークに達してしまいました。そして同時に開催されていたのはアルゼンチンVSブラジルのサッカーの試合、交通機関もストライキという噂。一体どうなることやら,,前日から問い合わせ「実施されるのかどうか」が殺到、参加メンバーも含めての対応に追われていました。美術館の担当ディレクターとの話では予定通り決行とのことだったのですが、館長より直前に美術館を閉館するという指示が出されてしまい、、既に1時間弱という段階だったため、これは何とかできないものかとスタッフ一同でお願いをしたところ、特別措置として実施できることになりました。モチロンお客様は激減、でも訪れてくれた方にシッカリとしたものを届けたい。全員一丸となって実施にむけて奮闘。あまりに重なってしまった様々なことに一瞬、呆然としてしまい..コロンビアでの時もそうでしたが、、(公演直前ゲリラの問題で国交不通)アルゼンチンに移住を決め、訪れた日、12月21日の大暴動、幼い頃のマリビーナス紛争、、直面してきた全ての思わぬ障害や哀しい出来事が頭の中を駆け巡り、、どうしてこうなってしまうのだろう.. 涙がツーー、、美術館のエンジニア、心友のダニエルが驚いて「僕にまかしとき!大丈夫!」 肩をバーンとはたかれ我にかえりました。そんな状況で当然ながら到着の遅れたメンバーとリハーサルを一気に煮つめ開幕に至りました。ゲストは初日に加え、要となるギタリスト Diego Rolon, そして長年の旧友 Marco Villegas と共にアルバムのDream Hero そして Franco Luciani のアルバムに参加した際のDont give up オリジナル、最後は参加メンバー全員でCon Viento を即興で共演、幕を閉じました。特別ゲストとして女優Edda Diazさんが参加、そしてラプラタからWayra Tutaの皆さんも駆けつけて下さいました。今回の公演では彼らとのドキュメンタリー映画を上映したので、彼等の存在は感動的な場面でした。ただ、こういった困難に遭遇するたび「もう止めないさい..」と何処かからお達しが来ているような気もします。コロンビアでも、そう思いました。どこかで誰かに迷惑がかかってしまう、仕事が金銭的な面で評価される道には至らない、、物価高で生活の厳しいメンバーに届けることのできないものの数々、、 もしCDを制作しなければ、もし公演を行わなければ、、心軽やかに過ごし続けることができたのかもしれません。「区切り」となった公演を訪れることの出来なかった多くの皆様に見て頂くため当日の撮影を編集しています。やることは全てやった悔いはありません。新曲「通りの人へ」with Wayra Tutahttp://www.myspace.com/marisano