我が家には猫が1匹、うさぎが2匹いますが、もうひとつ、生きものがおりました。
それは、かたつむり。昨年の秋頃、生協で共同購入したキャベツに「おまけ」で付いてきたかたつむりでございます。
気づかなければそのままキャベツの表側の葉と一緒にゴミ箱へ入る運命だった彼(あら?雌雄同体だったかしら?)。
九死に一生を得て(?)、ミニトマトのパックの中の小さな世界を与えられ、我が家で冬を越しました。お好きでない方もいらっしゃると思うので、画像はアップいたしませんが、やって来た頃よりも、殻が少し大きくなったような気がいたします。現在の直径と殻の高さは、共に約1、5cmほどでございます。
物言わぬ彼ではございますが、飼ってみると意外と面白い。小松菜やレタスなどを与えると、ゆるやかに角を上下に振りながら、一日中もくもくと食べています。パックのてっぺんまでゆっくりと上ってゆき、そこで落ち着いて殻に入ります。そんなところは逆さまなのに。厳冬期には、殻に膜を張って、何を与えても反応せず、一時期はもうだめかと思いました。が、ある時、水の滴る葉物を入れてしばらく置いておくと、いつの間にか殻から出てきていたのです。
・・今はまた殻に入っています。
他人と交わらない方のことをよく「殻に閉じこもる」と言い、とかく悪い印象を持たれてしまいがちですが、かたつむりを見ていると、殻にこもっても、気が向けば出てきて、愛嬌を振りまき、そのマイペースな生き方には潔さも感じてしまうわたくし。麻呂達も麻呂父も、彼が大好きで、「元気?」と話しかけている姿が見られます。
もう少し気温が安定したら、木陰の下草など、適度に湿度のある場所を見つけて放してやろうと思っております。
半年もの間、あくせくと日常を過ごす我々を諭すように、小さな世界からゆっくりゆったりの人生を見せてくれた彼に、感謝をこめて・・。ありがとう、かたつむり。
小さきものも、懸命に自分の領分を生きているのですよね・・・。