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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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April 22, 2006
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カテゴリ:楽しむは音

我が家の庭に、オオイヌノフグリを見つけました。川の土手にはヒメノオドリコソウも群生しています。
梅もようやく八分咲き。今日は、やっとやっと春の息吹を満喫できた休日でした。
1麻呂と麻呂父は、少年野球の試合。2麻呂とわたくしはお留守番でございます。
今日の2麻呂は、音楽三昧の一日でした。
わたくしが、グリュミオーの弾くブラームスのコンチェルトのCDを聴き始めると、すぐに「お母さん、それ、遅いよ」と言いました。何のことかと思いましたら、普段耳慣れている、アイドルのブラームスのオケの提示部に比べて、このグリュミオーのオケのそれのテンポが遅いのだと言うのです。お、2麻呂、面白いことに気づいたわね。わたくしはうれしくなって、家事もそっちのけで、「じゃあ、紗矢香ちゃんはどうかな?とてもとてもゆっくりなのよ」と、HDDレコーダーに残しておいた庄司紗矢香さんと北ドイツ放送交響楽団のブラームスを見せました。紗矢香さんのブラームスは、一音一音を、とても大切に真摯に紡いでゆく丁寧な演奏。愛くるしい容姿の紗矢香さんをすぐに2麻呂は気に入ったらしく、興味深そうに見始めました。わたくしは安心してそのまま家事に戻りました。
ところが、しばらくするとテレビの前に姿が見えません。紗矢香さんは、第2楽章を弾いているところでした。「お母さん、これ何?」と、声のするほうを向くと、何を思ったのか、2麻呂はピアノの椅子の上に立って、楽譜棚の奥に置いてあったわたくしの古いフルートのケースをこちらに見せるのです。「それはお母さんのフルートが入っているの」と言う間もなく、椅子から下りた彼は器用にケースを開けてしまいました。本当にこの子のすることにはいつも翻弄されます。思いついたことを、思いついたままに行動してしまうのですから。
「これはね、お母さんが中学生の頃に吹奏楽部で吹いていた楽器なの」というわたくしの説明を聞いているのかいないのか・・。すぐに楽器を組み立てて(1年生の時の先生がフルートを吹いていたので、組み方を目にして知っていたようです)、必死に音を出そうと吹き始めました。うわー、もう何年もケースから出していないのに、磨いてもいないのに、身体に毒じゃないかしら・・・。彼は右腕をギプスで固められているにも関わらず、高いところに上ったり、腕を上げてみたり、そして、フルートを構えてみたり・・・。こういう無謀なことを平気でしてしまうのです。フルートなんて、ただでさえ子供には腕への負担がかかるのに。まあ、いいでしょう。興味を持ったことは良いことでございます。
2麻呂が一旦興味を持ったことへの集中力には目を見張るものがございます。なんと、彼はしばらくして音を出してしまいました。すっかり気を良くした2麻呂。楽器にべたべたに指紋をつけながら、実に楽しそうに吹いたりキーを押さえたりして遊んでいます。そのうちついに、「僕、フルート習いたい。これ、貸して」と言い出しました!(まさか。キミにはヴァイオリンがあるのだよ、2麻呂。ヴァイオリンも中途半端なのに、別の楽器なんてとんでもない)
「あなたのような子供には、この楽器は長すぎるから、お口をつけるところが曲がっているものがないとだめなの」と苦し紛れに言うと、「じゃあ、その曲がったの、見たい」と言いました。仕方なく、スズキのフルート科のレッスンの写真やU型マウスピースをネットで検索して2麻呂に見せたのでございます。「ほらね」「ほんとだー」「値段も、ほら、こんなにするでしょ?」「うん」
高価であることがわかったのか、その場はそれでおさまりました。
しかし、わたくしのかわいそうなフルートは、一日彼のおもちゃになっておりました。手荒な扱いだけはしないように言い聞かせておき、時々様子を見てはおりましたが、ドキドキものでした。
そして、それに飽きると今度は北ドイツ放送交響楽団の「子供のためのコンサート」の録画を見始め、オーボエ奏者が楽器の紹介であのチャルメラのメロディを吹くと、会場と一緒になって笑ったりしておりました。
一日過ぎてみると、まあなんとも、節操も脈絡もない音楽へのアプローチの日になってしまいました。こんなことでよかったのでしょうか・・。音楽のおでんのような、いいえ、もっとおしゃれに言うと、ラタトゥイユのような一日・・。
でも、よく考えれば、おでんもラタトゥイユも、それぞれの素材の味が絶妙に混ざり合い、万人に支持されるおいしい料理になっているのですよね。(う、苦しいこじ付け)そんなプラスの作用もあることを願うばかりでございます。
夕方、野球から戻った麻呂父は、泊りがけの同窓会に出かけました。今夜はわたくしと麻呂達で過ごす初めての夜。
4月22日、今日は故ユーディ・メニューイン氏のお誕生日。ご存命ならちょうど90歳。
彼のお名前を冠したコンクールでは、今年は日本人の男性が優勝したそうです。あの大宮臨太郎さんも、数年前にシニア部門で第2位に入賞されていましたっけ。
芸術の世界で目立つのは、ユダヤの血をひく面々の台頭。特にヴァイオリニストは顕著で、メニューイン氏もそのおひとりです。やはり神に選ばれし民なのですね。そんなことに思いを馳せながら、更けてゆく夜でございました。






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Last updated  April 23, 2006 09:59:46 AM
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