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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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August 12, 2006
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カテゴリ:楽しむは音
楽しみにしていた、クラシックロイヤル・シートで放送のツィマーマン。
5月20日と、6月2日のサントリーホールでのリサイタルの録画でございます。
満席の拍手に迎えられたツィマーマン。
椅子に座るなり、ひと呼吸もおかずに、すぐにモーツァルトを弾き始めました。
この、やわらかく伸びのある音色のピアノが、噂の、本人持参のピアノなのでしょうか。
なんとも、素晴らしい音のピアノです!
そして、第1楽章の、最初の4小節を聴いただけで、もう完全に引き込まれました!!
こちらに語りかけてくるのです。なんと気品に満ちた語りかけなのでしょう。
「ねえきみ・・、昨日庭に咲いたユリを見たかい」・・とでも言っているようです。
最初の4小節で、聴かせてくれるとは、やはり並大抵のピアニストではありません。
技術的には、小学生でも弾けるこの曲を、こんなにも気高く、優雅に・・。
これこそ、天上の音楽でございます。
時折アップになるツィマーマン、眉を上げたり、首を振ったり、実に楽しそうに演奏して
います。実際、楽しいのでしょう。聴いているこちらも、軽快な指運びが生む極上の
音楽に、こんなにも幸せを感じているのですから。
第2楽章、ヘ長調。「毎日モーツァルト」の、山本耕史さんの解説時に、よく流れる
このアンダンテ・カンタービレ。ツィマーマンは、とてもゆったりしたテンポで歌い、
羊がやわらかな草を食んでいるような、牧歌的な情景を作り出します。
途中の短調への転調も、はかなげな印象を見事に表現し、違和感なくもとのへ長調
へと戻りました。このあたりの構成、彼のモーツァルトへの深い理解が垣間見えて、
興味深く聴きました。
第3楽章、再びハ長調。快活で明るい旋律を、決して力まず、たおやかに展開してゆきます。
ツィマーマン、ノッています。いいえ、もうノリノリです。いい顔で弾いています。
激しいパッセージのあと、きちんと元のテンポに戻すモーツァルトの手法を忠実に守って、
それでも、彼独自の世界を表現できるツィマーマン。
最後は、急におどけた仕草を見せ、鍵盤から手を放したかと思うと、右手で「さあ、行くよ」
というように合図をし、終わり2小節をフォルテッシモで決め、手を上げるが早いか、
すぐさま椅子を立ちました。彼なりのユーモアだったのでしょうね。
素晴らしい、聞きしに勝るモーツァルトでした!

このあと、ベートーヴェンの「悲愴」、ラヴェルの「優雅で感傷的なワルツ」、ガーシュウィンの
「3つの幻想曲」が放送されました。
どれも最高の演奏。彼は、注意深く見ていましたが、決してミスタッチをしませんでした。
ツィマーマン!!次回の来日時には絶対に聴きに行きたいと固く決意いたしました。

        ツィマーマン ショパンワルツ集
     
        ご覧下さい!このお盆に実家で見つけたLPレコード。
        20数年前に買ったまま一度も聴いていないのです!
        この中に、どんな音の世界があるのでしょう。





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Last updated  August 16, 2006 07:13:33 PM
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