昨日、仕事で聴けなかったFMを、今朝の再放送で録音しました。
プロコフィエフの「ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調op.19」は、わたくしが、ブラームスの
ものと並んでこよなく愛するコンチェルトでございます。ソロを弾くのはユリア・フィッシャー。
共演はロシア・ナショナル管弦楽団、指揮はヤコフ・クライツベルク。
このCD。以前、何度か調べましたが、どうも日本では入手が難しいようです。
今日録音できてよかった!
フィッシャーは持ち前の歌心を発揮し、プロコの難曲を、独自の解釈で悠々と弾きます。
「あ、ここはレガート!他の演奏家はしないのに・・」という思わぬ発見もあります。
第2楽章のスケルツォの輝かしいこと!ヴェンゲーロフはここを、枯れた音色で淡々と
聴かせますが、フィッシャーは余韻を引く音運びでこなしてゆきます。重音のグリッサンドも
女性の手とは思えないほど上手い!
第3楽章、よく聴くと、様々なヴィブラートを使い分けている彼女。
確かな技術に裏打ちされた、余裕の演奏を、最後まで楽しむことができました。
フィッシャーは、3年前に来日した時、素晴らしいブラームスのコンチェルトを披露しました。
その演奏に感動したわたくしは、その1年後のソロリサイタルに、1麻呂と出かけました。
東京でのリサイタルに出かけた友人は「1曲終わるごとにピアニストと抱擁しあって、
見ているこちらが恥ずかしかったわ」と言いましたが、さすがに田舎ではそのようなことは
なく、演奏に集中できました。
シューベルトのデュオは、夢見る少女のような印象を受ける演奏、シューマンの2番の
ソナタでは打って変わって抜き差しならない心情を歌い上げ、思わず涙が出たわたくし。
曲の特徴をまっすぐに出せるヴァイオリニストだと思いました。
彼女は、実はピアノも賞を取っているほどの腕前。こちらも、機会があれば披露したいと
語っていました。
次回の来日に実現するとうれしいですね。