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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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September 20, 2006
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カテゴリ:楽しむは音

朝、出勤の準備に忙しいひととき、気まぐれにFMをつけると、昨日の放送で聴き逃した
ラロの「スペイン交響曲」が流れてきました。
わたくしが初めて買った記念すべきヴァイオリン・コンチェルトのCDが、この曲でした。
「交響曲」と名前がついていて、オーケストラの比重も比較的大きいのですが、実質的には
ヴァイオリン協奏曲そのものでございます。

この骨太の朗々たる演奏は、誰?これは女性には出せない音色。きっと男性です。
スターンはもっとフレーズを繊細に表現していますし、デュメイの澄んだ神々しい音色とも違う・・。
第3楽章のメランコリックな旋律を、巧みなボウイングで奏で、スペインの舞踊調の節まわしで
聴かせてくれ、こちらも踊り出したくなってしまいました。
第5楽章の、オケと共に明るく歌い上げる旋律は、フィナーレにふさわしい壮大さで、大好きな
楽章でございます。この人の演奏は、全体的にちょっと他の演奏家では見られないフレージングも
あって、とても個性豊かなラロの世界を堪能いたしました。
さて、曲が終わって演奏者と指揮者、オーケストラの紹介。
ええーっ!なんと、ソリストはヴェンゲーロフでした!!
そういえば、彼は若くして、世に名だたる作曲家の、主要なヴァイオリン・コンチェルトはほとんど
録音をしていることで知られていますが、わたくしは彼のスペイン交響曲はまだ聴いたことが
ありませんでした。盲点でしたね。不意を突かれた思いでございます。
それも、爽快な不意打ちでございました。
あの、枯れた音色で聞かせるプロコフィエフとも、静かな情熱を秘めたブルッフの1番とも、
緊張、そしてよい意味での弛緩のカデンツァが心地よいチャイコフスキーとも全く違う、まるで別人が
弾いているようなラロでした。

この曲は、今年の日本音楽コンクールのヴァイオリン部門の本選の課題曲になっています。
ファイナリスト達は、メンデルスゾーンのあの有名なコンチェルトと、この曲のどちらかを選ぶことに
なっていて、10月の本選が今から楽しみですが、ラロを選んだ場合は、全5楽章と長いので、
第3楽章だけは割愛することに、あらかじめ規定でうたわれています。第3楽章がいいのに!
もったいない話でございます!
2001年、第1回仙台国際音楽コンクールの本選でこの曲を弾いた大宮臨太郎さんの演奏時、
第3楽章で終わりだと勘違いした聴衆のひとりが「ブラヴォー!!」と叫んで大きな拍手をし、
わたくしが持っているCDにもその音がしっかり入っています・・・。
皆様、「スペイン交響曲」は、全5楽章。どうぞご記憶下さいね(笑)。






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Last updated  September 23, 2006 10:05:07 AM
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