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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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October 25, 2006
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カテゴリ:楽しむは音
10月25日は、日本が世界に誇るヴァイオリニスト、五嶋みどりさんの誕生日。
12歳の時にニューヨークでサプライズ・デビューした彼女も、円熟の時期を迎えました。
あの、タングルウッド音楽祭での伝説の「E線2回切れ」事件。
わたくしは、NHKニュースで、彼女のその勇姿を偶然目にして唖然としたその日のことを、
今でも鮮明に覚えています。
「日本人の14歳の少女が、アメリカの音楽祭で、ヴァイオリンの弦が2回切れながらも、
集中力を失わず最後まで弾ききり、聴衆から大絶賛を浴びました」
こんな内容のニュースでした。緑色のシルクのドレスを着て、切れ長の目をした小柄な女の子が、
自分の楽器をコンサートマスターに渡し、彼の楽器と交換するシーンが2回流れました。
彼女は、無心で表情はなく、自分の役割を果たすべく、ごく自然に楽器を交換したように見え、
そこには既に、プロフェッショナルだけが持つ堂々とした風格がありました。
「すごい子が出てきたね」と、一緒にニュースを見ていた父と話しました。

そんな彼女が、お母さまである節さんと日本を飛び出し、数奇で壮絶でドラマティックな運命を
辿ったことを知ったのは、ずっと後のことでした。
みどりちゃん、おめでとう。
あなたはその才能のために、わたくしなどには想像もつかないような辛い思いをしたり、逆に、
天にも昇るような素晴らしい喜びを味わう瞬間を経験しながら、ここまで来られたことと思います。
でも、その歩みは、いつも多くの人の愛によって、支えられてきたことを、あなたはご存知です。
これからも、自分を助けてくださる人に感謝し、そして何より神に選ばれたことを感謝し、
更なる高みに到達すべく、日々を過ごしてゆかれますように。
あなたに神の祝福がありますように。

       チャイコフスキー&ショスタコーヴィチ1番        ヴィエニヤフスキ1番他

        今日、記念に聴いた2枚。チャイコフスキーはきわめてゆったりめのテンポ。
        アバドとベル・フィルの絶妙の合わせにも注目。
        ヴィエニヤフスキのソロの導入部は、既に感情の極みに達し、泣かせます。
        彼女の真骨頂であるスケールの大きさを存分に味わえる2枚でございます。






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Last updated  October 26, 2006 06:48:07 AM
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