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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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November 25, 2006
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カテゴリ:楽しむは音

今日は、寝込んだあとの身体をいたわって、一日ゆっくり家で過ごしました。
こんな時に聴きたくなるのがボロディンの弦楽カルテット2番。
心が求めるのは、管楽器のきらびやかさでも、打楽器の華やかさでもない、やさしい弦の響き
なのでございます。
第1楽章。まるで、「昔々、あるところに・・」と、そんな語り口で始まるおとぎ話のよう。
そう、それは幸福な王子とお姫さまの物語。
チェロと1stヴァイオリンの巧みな受け渡しで進む主題。この出だしの数小節で、この曲を友と
認める人も多いはず。
やがて、ふたりは広い広い世界へと旅に出る・・。そこで出会う不思議な人々、風景の数々。
第2楽章。ちょっとヨハン・シュトラウス2世の「芸術家の生活」に似た旋律が出てきます。
ふたりはダンスを踊っているところなのですね。
第3楽章。有名なノクターン。甘美でひそやかなメロディが、誰にも邪魔されないふたりの大切な
時間を緻密に描き出しています。
終楽章。ちょうど向かい合ってお辞儀をするような序奏のあと、テンポの速い軽やかなステップ。
そして再び向き合ってから、更に速いヴィヴァーチェへ。
こうなると、もうダンスでは追いつけませんね。
わたくしが踊り手なら、とっくにリタイア。エスコートしてくださる素敵な王子様がいたとしても。
・・そんな夢見ごこちな気分にもなれる堂々のフィナーレでございます。

小さいけれども確かな幸せ。
かつて村上春樹氏はエッセイの中で、これを「小確幸」と呼びました。
わたくしにとって「小確幸」を感じる時、それは、この曲を聴く時にほかなりません。
養生にはぴったりでございます。

BS-2「クラシックロイヤルシート」の前半プロ、後半プロのインターバルで、今この曲が流れて
いますが、そちらはクリーヴランド弦楽四重奏団の演奏。
音程のしっかりしたとても素晴らしい演奏ですが、残念ながら、つい最近CDが廃盤になって
しまった録音で、入手は困難かもしれません。
わたくしが聴いているのはエマーソン弦楽四重奏団。
言葉はいらないほど、よいです。






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Last updated  November 28, 2006 09:41:27 PM
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