今宵は十六夜。
美しく青白い光が地上を照らし、
夢幻の世界を創りあげています。
先月亡くなったジャズボーカリスト アニタ・オデイを偲んで
今夜はこの曲を聴いております。
私を月まで行かせて 星にまじって遊ばせて
木星や火星の春は どんなか知りたいの
ねえ 早くこの手を握って
ねえ お願い キスしてちょうだい
私の心を歌で満たして いつまでも歌い続けたいの
あなたこそずっと想い続けた ただひとりの あこがれの人
ねえ お願い 心を開いて つまりね 愛しているの
ハスキーでありながら、張りのある声は、
情熱的なこの歌を更にドラマティックなものにしています。
1962年の録音ですから、彼女が43歳の時の歌声ですね。
白人女性ジャズ歌手の最高峰と称されることもあったのも然り。
長いこと麻薬、アルコール依存症に苦しんだ後、それを見事に克服。
晩年までロサンゼルスのジャズクラブなどで歌っていたそうです。
さて、藤原道長は「満月が好きだ」と詠いました。
ユーミンは「14番目の月がいちばん好き」と歌いました。
でも、わたくしは、はかなげで陰影のある十六夜が好きなのです。
皆様はいかが?