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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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December 8, 2006
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カテゴリ:楽しむは音
年上の素敵なお友達Hさんから、CDが届きました。
コルンゴルトのこのコンチェルトは、FMではよく聴くのですが、しっかりCDで聴くのは初めて。
2004年、ザルツブルク音楽祭でのライヴ録音。
ソリストは、ベンヤミン・シュミット。小澤征爾指揮、ウィーン・フィルでの演奏でございます。
この豪華な顔ぶれ、きっと素晴らしい音楽がこの中に・・と、わくわくしながらCDをコンポにセット。

冒頭から夢見るような旋律に包まれます。
澄み渡った空。大海へと羽を広げる渡り鳥の群れが浮かんできます。美しい!
嗚呼、このコンチェルトにはハープも使われているのですね。
ホルンのゆったりした音も効果的。
とてもスケールの大きな第1楽章。
そうですね、たとえて言うなら、NHK大河ドラマのテーマ曲のような。
面白い場所での短いカデンツァ(と呼べるのかどうか。それほど短い)は、シベリウスのコンチェルト
と同じような配置ですね。
第1楽章の終了後、会場から大きな拍手が。そうでしょう、そうでしょう。目の前でこんな器の大きな
音楽を披露されたら、わたくしも自然に手を叩くことでしょう。

第2楽章。美しい横顔の若者が、遠い未来に思いを馳せながら風に吹かれています。
当然、彼は金色の髪。アレクサンダーともダビデともとれる透明で力強い精気に満ちています。
分厚い弦の海をゆるゆると進むシュミットの深いソロ。嗚呼、だめ。涙が出そう。

第3楽章。ここで若者は、彼を捕らえていたすべての呪縛から解き放たれるのです。
ちょっとプロコフィエフの2番のコンチェルトのようですが、それでも似て非なるもの。
ユーモラスな主題に彩られ、ソリストとオケは、丁々発止とわたり合う!
ここで、小澤氏は、どんな指示を出していたのか、とても興味深いことろです。
そしてなお、疲れを知らないシュミットのソロ。

やがて、金管楽器がきらびやかに勝利を告げ、若者を安息の地へと導きます。
しかし彼はそれには飽き足らず、更に新たな地へと馬を駆り、彼方へと去って行くのです。

ブラヴォー、シュミット!!
この曲をライヴでここまで高らかに歌い上げる技量、懐の深さには感銘を受けました。
そして、このコンチェルト。全曲通して聴いて、とても気に入りました!
20世紀の最も優れたヴァイオリン協奏曲のひとつといっても過言ではないと思います。
しばらくはこのCD、コンポから出ることはないでしょう。
今後、もっと演奏される機会が、日本でもあるとうれしいですね。





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Last updated  December 9, 2006 10:58:12 AM
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