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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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January 29, 2007
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カテゴリ:楽しむは音
最近気になるピアニスト、マルティン・シュタットフェルト。
1980年、コブレンツ生まれのシュタットフェルトは、2002年、14年間も第1位が出なかった
バッハ国際コンクールで優勝!
バッハへのこだわりは独特で、彼曰く、
「フーガは最も自由な作曲形式である。
フーガはファンタジーの中でのみ作用する」
とのこと。うーん、ただ者ではございません。

第1楽章、アレグロ。
べたべたとした冒頭部のメロディを、ごくあっさりとかわしました。
しかし管弦楽に彩られながらも、際立つ「現代のバッハ弾き」は、ゆるぎない音色を奏でます。
ピアノではなく、是非、彼の演奏するクラヴィーアで聴いてみたい。
第2楽章、ラルゴ。
静かに歌うアリア。でも、彼のはちょっと踊りだしたくなるようないリズミカルな面白さ!
大バッハが聴いたらどう感じるのでしょう。
第3楽章、プレスト。
確かに速い。自由に、そして華やかに駆けめぐる音。輝かしいトリル。
なんだか、この録音に使われたピアノ、バッハを弾くのには向いていないのでは・・?
彼が望んだのなら、それはそれで良いのですが。
もっと厳かな雰囲気を期待している方には眉をひそめられそうなほど、実にあっけらかんと
締めくくる第3楽章でございました。

わたくしの拙い感想では、彼の独創的なバッハがどこまで伝わるか心もとないので、
堀内修氏の評を引用させていただきます。
「やりたい放題のバッハに、なんだいこれは?と反発してもいいのだろうけれど、そういう人も
止めないでいると、ついのめり込んでしまうのじゃないだろうか。
勢いがあって、それに飲まれてしまうこともあるけれど、演奏家本人によって信じられている
感覚的な正しさを、やはり受け入れるほかないからだ。流行に反し、若いピアニストは、
現代的な楽器と奏法を存分に活用して、バッハに迫る。」
     以上、「ピアノの本」190号より

なるほど!わたくしが感じたように、堀内氏もおっしゃるとおり、楽器は現代の最新のものを
用いていたのですね。納得でございます。

何と言っても彼も現代っ子。
その証拠に、愛車Audi A3を自ら運転して、ヨーロッパ内の演奏会場に駆けつけるという
逸話の持ち主です。
ますます注目の、21世紀の星でございます。

この日記を書いている30日、夜7時30分からのNHK-FMで、彼のリサイタルの模様が
放送されます。ご興味のある方は是非。「ゴルドベルク変奏曲」も聴けますよ!


                 マルティン・シュタットフェルト

                 「バッハ:ピアノ協奏曲1,2,5番他」
                 アヒム・フィードラー指揮
                 ルツェルン祝祭弦楽合奏団
                 ボーナスCDのベルクとシェーンベルクもおススメです。





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Last updated  January 30, 2007 07:10:37 PM
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