夜8時半過ぎ。ガイドブック「タビリエ福岡」(おしゃれな装丁、コンパクトなサイズ、わかり
やすい案内、これ、使えます!)の地図を頼りに、雨の街を、福岡市役所方面から歩くこと数分。
やって来ました!ここは、博多一風堂大名本店。
わたくしの前を歩いていたカップルも、このお店の明かりの中に吸い込まれてゆきました。
その彼らを迎える「いらっしゃいませ!」の大きな声が道まで聞こえてきます。
まあ、元気のあるお店。ここなら、女性ひとりでも安心して入れそう。
傘立てに傘を入れていると、お店のお兄さんが中から出てきて、
「おひとり様ですか?」
「はい。だいじょうぶかしら。」
「もちろんです!さ、どうぞ!」
店内で少し待つ間、お兄さんがメニューを渡してくださいました。
「どちらにいたしましょう。」
「こちらの、ここでしかいただけない、『かさね味』というのにいたします。」
「はい!かしこまりました!」
ほどなく、カウンターのいちばん奥の、落ち着く席に案内してくださいました。
店員さんの大きな声が重なって、活気に溢れる店内。
決して耳障りではなく、心地よい。これがこのお店の「もてなし」の流儀なのでしょうね。
先に出されるおいしいお茶(ルイボス・ティーでしょうか)をいただきながら、店内の雰囲気を
堪能いたしました。お茶はおかわり自由。うれしいサービスです。
そして出てきた『かさね味・中』(中には、チャーシュー2枚と玉子が入っています。)
いいですね!この迫力!!
先ほどのお兄さんがたびたび席に立ち寄ってくださって、「これを入れるといいんですよ~」と、
初めて見る、斜めに回してゴマをする器具を使ってゴマを入れてくださいました。
「前にある具もお好みでどうぞ!」
見ると、カウンターの上には紅しょうがとモヤシのナムル、、そしてにんにくの入った器も。
わたくしはモヤシと紅しょうがを入れてみました。
お~いしいっ!
これは感激のおいしさ!麺もちょうどよい固さでした。
こんなおいしいもの、たったひとりで食べてしまって後ろめたい気持ちのワタクシ・・。
再び元気のよい声に送り出されて、雨の夜の大名の街へと歩き出しました。
若者の笑い声が音楽のように聞こえてくる、今泉、警固のおしゃれなブロックをそぞろ歩き、
渡辺通りに出て、この時間になっても運行している有難い路線バスに乗り、ホテルに帰りました。
夜遊びをするには、わたくしはあまりにも疲れていて、そしてあまりにもトシをとり過ぎている
のでした~。