「旅での出会い」、続編でございます。
２日目。
◎天神のデパートの食品売り場で。
そのフロアで買った焼酎や博多ラーメン、
「西鉄の駅のロッカーにも荷物があるし、他にもさっき買ったお菓子の袋も・・。このあと、
バス、地下鉄、飛行機、モノレール、山手線・・・。わあ、とてもこの重いものはひとりで持って
帰れない」と判断。
会計カウンターにおられる中年の女性社員の方に宅配の依頼をいたしました。
いただいた送り状に必要事項を書きこみながら、ふと女性のネームプレートに目が留まりました。
生まれて初めて見るお名前です！
「あの、たいへん失礼ですが、お名前は何とお読みするのでしょうか」と、次の瞬間には
口を突いて出ていました。
すると、女性は、
「よく聞かれます。」と、にこにこされて、読み方を教えてくださいました。
「わたくしが住む地方ではまずお見かけしませんが、このあたりではよくあるお名前なのですか？」
とお聞きすると、
「そうですね。もう少し南へ行くと多い地域がありますね。同じ字を書いて別の読み方をする
名前もあるのですよ」
と、もうひとつの読み方も教えてくださいました。この方の場合はその字を用いた「訓読み」、
もうひとつとは、全くの「音読み」でした。なるほど～。日本語は難しい！面白い！
旅先のデパートでの、こんな楽しい会話。感じのよい女性社員さんのお名前と共に、心に
深く刻まれました。
外へ出ると、また雨が降り始めています。
急がなくちゃ。
◎地下鉄で福岡空港へ到着。
思い返せば、昨日の夕方に天神へと出かける際、ホテルを出る時には止んでいた雨が、
天神に着く頃に再び降り始め、ホテルに持参の折り畳み傘を置いてきたことを後悔しながら、
慌てて地下街に下りてビニール傘を求めたわたくし。
昨夜、用事を済ませた施設のクロークに危うく忘れそうになったのを、閉館ギリギリで回収、
夜の天神のそぞろ歩きをお供してくれた愛着のある傘ですが、これを持って帰るわけには
いきません。とにかく荷物になるのです。
あちらからやって来る、福岡へ到着したばかりとお見受けした男性に「外は雨ですが、傘は
お持ちでしょうか？」とお尋ねすると、「ええ、持ってます」とのお返事。
しばらく歩くと、エスカレーターのそばで、やはり到着したばかりとお見受けするバックパックを
背負った中年の女性が、壁にかかった福岡市内の地図を見ています。
「あの、外は雨ですが、傘はお持ちでいらっしゃいますか？」
「あ、いいえ。雨なんですね。」
「ええ、あの、もしよろしかったら、この傘をお使いになりませんか？わたくしはもう飛行機に乗る
だけですので。使い古しで恐縮ではございますが・・」
「まあ、いいんですか？ありがとうございます。」
「いいえ、どうぞ。」
よかった！嫁ぎ先（？）が決まりました。たったひと晩使っただけなので、捨てるのはもったい
ないくらいきれいなのです。きっとこのあと、この女性のために活躍してくれることでしょう。
以上、ほんの瞬間のふれあいでしたが、心に残る出会いでございました。
もうひとつ。ついでに。
こちらは「会えなかった人」。
今回の福岡行きにあたり、事前に九州のペンフレンドにそのことを告げ、お会いできるかメールで
聞いてみると、
「親戚の用事が入っていて無理～～」とのお返事。せっかくの機会でしたが、予定が合わず、
残念でございました。
また、会えるといいね、Ｈ子ちゃん！
福岡のフリーペーパーの面々。旅の記念になります。
地下鉄ガイドは、知り合いのご夫妻からお土産にいただいた
明太子の袋に一緒に入っていました。
どれも見応えがあります。
