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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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March 8, 2007
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カテゴリ:楽しむは音
一昨年のショパン国際ピアノコンク-ルの覇者、ラファウ・ブレハッチ氏の演奏会の模様を、
FMで聴きました。あのお祭り騒ぎの優勝から1年後の演奏です。
ショパンの3つのピアノ・ソナタの中で、わたくしがいちばん好きな3番を、この演奏会で
取り上げたブレハッチ氏。どんな3番を聴かせてくれるのでしょう。

第1楽章 アレグロ・マエストーソ
おお、いきなりドラマティックな冒頭部。
大好きな、優美で夢見るような第二主題。流麗で淀みのない彼のタッチ、・・「タッチ」という
よりは、もう、ピアノを羽根で撫でているかのような、でも決して弱々しいのではなく、芯の
ある音を紡いでいきます。
転調後、再び表れる第二主題。最初のニ長調よりも、くぐもった感じがとても好きなのですが、
彼は見事にその「くぐもった」表情を出してくれました。

第二楽章 モルト・ヴィヴァーチェ
思っていたよりも緩やかなテンポで、しかし軽やかに軽やかに・・。
中間部の長いタイの連続部分との対比も素晴らしい。

第3楽章 ラルゴ
ノクターンのような穏やかな印象を受けるこの楽章は、来たる第4楽章の「嵐」の前の静けさ
・・といったところ。ここにこのエッセンスを入れるという、ショパンのセンスが光る楽章ですね。
きわめて繊細なピアニッシモ。しかしながら、オペラシティの3階席にもこの音は確かに届いて
いたと思われるやはり「芯」が感じられる音色です。こうした表現力、この方の強みですね。
月のきれいな晩に、月を見上げながら彼のこの第3楽章を聴きたいと思いました。

第4楽章 プレスト・マ・ノン・タント
来ました、来ました!情熱的で、けれど高貴な演奏の第1主題!
そのあとに続く、糸の滝さながらの速い速いパッセージ。
ブリリアントな左手が印象的です。
展開部のあと、三たび表れる第1主題。何度聴いても飽きさせない微妙な変化をつけている
ところがさすがです。
最後の、高速で降りてくる出だしを、ほんの少しじらすように弾き始め、あとは一気に、
一気に、一気に降りてきました!
最後の音が消える前に聴衆は拍手を始め、「ブラヴォー!」の嵐。
まるで、あの、コンクールのファイナルの、1番のコンチェルト終了時の熱狂ぶりが再現されたかの
ようでした。ラジオなので見えませんが、スタンディング・オベイションもあったのかもしれません。

3番は、誰の演奏で聴いてもいつも熱くなりますが、「ポーランドの血」そのもので弾く彼の
3番は、格別でした。だって、英語訛りでもドイツ語訛りでもロシア訛りでもない、本場の
音を連れてきてくれたのですものね。
ショパン以外の彼の演奏も、今後、是非聴いてみたいと思うのでした。





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Last updated  March 10, 2007 11:26:39 AM
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