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テーマ:好きなクラシック(2317)
カテゴリ:楽しむは音
何かのコンサートに出かけた折に、会場で配られた夥しいチラシの中に、彼のリサイタルのチラシを 見つけた時だったのかもしれません。 2004年、日本音楽コンクールピアノ部門の覇者、外山啓介。 今年はじめに、オールショパン・プログラムでCDデビュー。 先日、ある情報誌(音楽関係ではない)の最新号に、彼へのインタビュー記事が載っていて、 興味深く読みました。 音コンの本選では、小さい頃から好きだったショパンの3番のソナタを自由曲に選んだとのこと。 このCDにも収録されている、私も大好きな曲です。 1.英雄ポロネーズ(ポロネーズ 第6番 変イ長調 op.53) 2.バラード 第1番 ト短調 op.23 3.ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 op.58 4.夜想曲 第17番 ロ長調 op.62-1 不思議なピアニストです。 まず、レーベルがavexなのも、このルックスなら妙に納得できたりして。 1曲目から、いきなりハイテンションな曲で始めてくれるのも、ジャケットの写真(なんて、長くて きれいな指!)の風貌に違わぬ、アグレッシヴさ。 演奏は、バラードでは「えっ、そこでのシフトダウンは何故・・?」と思わせる箇所もあり、 最初は「まあ、若いし、デビュー・アルバムなら、こんな感じか・・」と思ったのですが、 聴くほどに、彼の音が耳について離れなくなりました。 不思議なピアニストです。 話題性に富んでいるのに、クラシックCDには定番になっているといってもよい、音楽評論家に よるライナー・ノーツもありません。 聴き手に、余計な「先入観」を与えないための意図からか・・。avexらしい。 起伏の激しい情熱的な曲が続いたあとの、穏やかな静寂へと誘う夜想曲17番。 聴き手を徐々にクールダウンさせてくれて、ため息と共にアルバムは閉じます。 ふふ、心憎い選曲、オヌシ、やるねぇっ。 でも彼は、インタビューの中で、こう言い切っています。 「オール・ショパンのアルバムでデビューして、これからもショパンは追究していきたいですが、 『ショパン弾き』とは思われたくないです。」 そんな彼のリサイタルが、明後日に。 東京芸術劇場大ホール19:00~ 曲目は、クリスマスにふさわしく、バッハ=ヘス「主よ、人の望みの喜びよ」、それからリスト、 ショパン、そしてラフマニノフの2番のソナタ他。 ご興味のある方、是非どうぞ。 私もそのうち、大器を予感させる彼のライヴを聴けることを楽しみに・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 18, 2007 10:19:43 PM
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