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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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February 3, 2008
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カテゴリ:楽しむは音
昨日、久しぶりに訪ねた、従姉妹の家。


伯父と伯母が仲よくテレビを見ている居間に通されて、「久しぶりじゃん、さあ、寒いからあたって」と

勧められた炬燵に座ると、目の前に、このCDが無造作に置かれていました。

手にとってよくよく見ると、舘野泉さんが芸術監督を務められた、1998年のオウルンサロ音楽祭の

ライヴ盤でした。


私「これ、誰が聴くの?」

従姉妹「ああ、それ?会社主催のフリマのために品物を募ったら、その中にこのCDがあって、

これは売れないなと思って、ハネておいたの。よかったらあげるよ。うちでは誰も聴かないから。」

まあっ!!なんとありがたい!


~オウルンサロ音楽祭 舘野泉と仲間達~

  1998年8月1~9日

ピアノ:舘野泉、水月恵美子他

メゾ・ソプラノ:駒ヶ嶺ゆかり

ヴァイオリン:加藤知子、ヤンネ・舘野他

チェロ:エルッキ・ラウティオ、ブリンディス・ハーラ・ギルファドッター他

弦楽合奏:ラ・テンペスタ

指揮:本名徹次


1~3.間宮芳生(まみや・みちお):チェロとヴァイオリンのためのソナタ(世界初演)

4~6.間宮芳生:日本民謡集から~南部牛追い唄、こきりこ節、さんさい踊り~

7~9.ニールセン:弦楽のための小組曲op.1

10.ピアソラ:ミロンガ・エン・レ

11.ピアソラ:ヴェラノ・ポルテーノ

12.スヴェインソン:ダル・レグノ・デル・サイレンツィオ(独奏チェロのための)


どれも初めて耳にする曲ばかりでしたが、間宮氏のチェロ・ソナタの、各楽章ごとでよく練られた、

チェロの長所を存分に生かした緻密な表現、そして民謡集を見事に歌い上げた日本のメゾソプラノ、

駒ヶ嶺ゆかりさんの包容力のあるお声がとても心地良いライヴCDです。舘野さんのピアノも

落ち着いた音色で、素晴らしいサポートをしています。


中でも、秀逸はニールセンの弦楽曲です。指揮は本名徹次氏。

北欧の作曲家らしい、透明感あふれる弦の響き、胸の底に残る美しい旋律・・。

私は鳥肌が立ち、それはまさに、よい音楽に出会えた瞬間でした。


フィンランドの小さな港町で開催されるこの音楽祭、舘野さんは、昨年の音楽祭を最後に芸術監督を

退かれた模様。このライヴCDは、彼の功績の貴重な記録になりますね。

フリマで掘り出しものを見つけるのはよくあることかもしれませんが、フリマにデビューし損なった

品が、偶然にも、「この私にとっては」、掘り出しものになるとは・・。

「世の中捨てたものじゃない」って、このことをいうのかも・・。



10年前、39歳で未亡人となった従姉妹は、いつ会っても美しい。

私と一緒に歩いてもきっと同級生に間違われるほどでしょう。

姉のように慕っている彼女に、再び幸せな日々が訪れますように・・。


しんしんと雪が降り積む森の光景を目にしながら、北欧の夏へと、そして冬へと、思いをめぐらせる、

ひとりの日曜の午後です。





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Last updated  February 3, 2008 06:45:35 PM
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