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La Vie・音楽とともに ~標高1,000mの高原だより~

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February 22, 2008
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カテゴリ:楽しむは音
長野オリンピック開催から、早や10年が経ちましたね。

あれから10年。あの頃、あなたは何をしていましたか?

私は、開会式の日、実家で、高熱でふうふう言いながら入場行進の中継を見ておりました。

前日、1麻呂の風邪の診察のために訪れた病院で、私だけ見事にインフルエンザに感染したのです。

今では笑い話ですね、懐かしい。


今週は、勝手に10周年を記念して、10年ぶりにラックから出してきたこのCDをずっと聴いていました。

「WORLD ANTHEMS」。つまり、世界の国歌。

小澤征爾氏が、新日フィルと共に、「長野オリンピック参加国の国歌をオーケストラできちんと

録音してCDにまとめよう」と立ち上がった一大プロジェクトで、公式ライセンス商品としても

認定されています。

1997年4月1日現在、長野オリンピックへの参加が予想された71の、国や地域の国歌、

地域で親しまれている歌が収録されています。

今回は、その71曲の中から、私が気に入ったもの、感銘を受けたものをご紹介いたします。


歴史上の理由からか、同じ曲を国歌としている国がいくつかあるのが興味深いところ。

キプロスギリシャイギリスリヒテンシュタイン、そしてフィンランドエストニアが、それぞれ

同じ曲を使っています。


あと、全体的に2拍子が多いのも大きな特徴ですね。勇壮な印象を残す効果大だからでしょうか。

モナコ公国なんて、もうそのまま行進曲に使えそうです。


ブラジルは、オペラの前奏曲のような華やかな曲。

ロシアは、グリンカの歌劇の中の合唱曲を編曲したものですって。

欧州の、王制をとる国々は、実に格調高く、芸術性に溢れています。特に北欧のものはいいですね。

インドは、なぜか4度で終わります。「え?まだ途中じゃない?」と思ってしまいます。

あと、グルジアは、ずっと長調で来たのに、最後は短3度で終わります。これもなぜ??

3度、4度で終わるなら、他にも意表をつくものもあるかも・・・と、注意深く聴いていましたが、

案外、フリギア終止やピカルディの3度で終わるものは、この71曲の中にはありませんでした。

南アフリカは、殊に美しく、心に沁みる曲で、全曲中、もっとも演奏時間が長いもの。

イスラエルは、哀愁に満ち満ちた、それは切ない曲です。

2000年も世界中を彷徨った、亡国の民の苦難の歴史そのまま・・という印象を受けます。

これをオリンピックの表彰式で聴いたら、会場にいる人は皆泣いてしまうでしょうねえ・・。

アゼルバイジャンの勇壮な曲は、私に、パルチザンの野戦兵を思わせます。

粗末な武器で武装した農民の姿が浮かんでくるようです。


それぞれの国の特徴や民族性が、1分にも満たない長さの時間に凝縮されている「国歌」とは、

単に「国」を称えるためだけのものではなく、私たちに、瞬時にその国を紹介するアンバサダーの

役割を果たしているともいえますね。


皆さまのお好きな国歌は、どちらの国のものですか?

私は、「君が代」の、長調でもなく短調でもない、日本古来の独特の不思議な旋律が、とても好きです。

そういえば、君が代は2度で終わりますね。これも面白い発見でした。


CDを作成した当時、資料の少ない国もあったとのこと。

そんな状況下で、オーケストラ版へと編曲した11人の精鋭作曲家に拍手!

後世へと残せる高い完成度の国歌曲集を、オープン前のすみだトリフォニーホールでの弾き初め

という形も兼ねて果たした小澤氏と新日フィルにも拍手!

久しぶりに聴いたけれど、10年も眠らせておいたことを惜しく思った私でした。





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Last updated  February 22, 2008 10:00:16 PM
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