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テーマ:好きなクラシック(2317)
カテゴリ:楽しむは音
彼の作品の楽譜には、調号や小節線がありません。 「湖」。 このような、不思議な調性、神秘的な響きを持つ短い曲、大好きです。 写真を撮る面白さに目覚めた少女の頃、毎週ドキドキして見ていたNHK教育「趣味:写真入門」で 講師の木村恵一先生が撮られた「白夜」という題の写真に大きな感動を覚えました。 それは、いつか夢で見た光景とまったく同じだったのです。私は息を呑むほど驚きました。 時は流れ、2008年。この曲を聴いた時にまずあの光景が脳裏によみがえってきました。 フィンランドの白夜の、ほの白い空を映しつつ、靄がかかる小さな湖。 その手前にある一艘のボート。 静謐で神秘的で・・。多感な少女の心を捉えるのには十分な要素を持つ1枚だったと、 今でも思います。 アンスネスは、記憶の底の方にあったあの光景を思い出させてくれる、透明感に満ちた音で 魅了します。 あの写真の湖が、高い透明度の水を湛えていたのと同じように。 さらに、この小品集は、彼の懐の深さとレパートリーの広さ、柔軟さをあらためて認識させる アルバムです。 ショパンあり、バッハ、そしてリストあり、R.シュトラウスも。もちろん、彼の真骨頂である グリーグやシベリウスも・・。 でも、そこに彼の気負いは決してありません。 ふふ、「写真入門」の話のついでに、あなたの「アンスネス入門」としていかがでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 21, 2008 06:37:08 PM
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