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テーマ:好きなクラシック(2317)
カテゴリ:楽しむは音
今日は、シューマンのピアノ五重奏曲。 アルテミス弦楽四重奏団とアンスネスのコラヴォで。 この時期に聴くのにふさわしい、瑞々しい演奏です。 聴いていて感じたこと。それは、イニシアティヴをとるのはアンスネスだということ。 彼のピアノが推進力となって、弦の4人を引っ張ってゆく印象を受けます。 でも、決して出過ぎていないのが、さすが我らのアンスネス! 第1楽章だけは、むか~しよく古澤巌さんのコンサートで聴いた(ある曲のひとつ、あるいはふたつの 楽章だけを演奏するスタイル、彼のコンサートではよくあります)のですが、全曲をじっくり聴くのは 初めてかもしれません。 第1楽章:Allegro brillante 勢いのある、モダンな演奏。随所に出現するピアノの問いかけに、弦は、やさしくそっと答える (ここ、その度に音色が変化するアンスネスのピアノにうっとり)。 短調に転調して、ほんの少しカラーが変わり、ピアノと弦が溶け合ってゆくその快さ・・。 後半で和解が図られるかけ合いは、聴いていて心が潤う。 第2楽章:In modo d’una marcia-Un poco largamente ゆったりテンポのピアニッシモで始まり、なんだか、葬送行進曲のよう。 シューマンの内省的な気質がよく窺える楽章。1楽章と対比させているようで面白い。 だんだん、抜き差しならなくなってくる状況の変化が、実に克明に表現されていて、手に汗を握って しまう。。 第3楽章:Scherzo:Molto vivace ススメ、ススメ、と快活で元気が出るメロディ。さすがに、vivaceだけのことはあるハイテンポ。 なのに、5人の息がぴったりと合っている白眉な楽章。 ここで誰かが躓いたら大変なことになるけれど、そうはならないから(当たり前だけど)すごい。 この楽章、知らない人が演奏会で聴いたら、絶対フライング拍手をしそうな派手な終わり方、ふふ。 第4楽章:Allegro non troppo ちょっと民謡風のメロディで始まる、起伏の大きな終楽章。ピアノが休みなく動き回り、5人で迎える クライマックスのあとは、終局へ向けて走る、走る、走る。そう、30km付近を過ぎた マラソンランナーみたいに、一気にラストスパートをかけるのだっ!! こんなシューマンはいかがですか? これは、何度リピートしても飽きさせない、楽しい演奏です。 カップリングのブラームスのピアノ五重奏曲も、情熱的で、時にしっとりと、間を大切にした 丁寧なつくりで、とても好感度大。 1枚で何度でも美味しいアルバムです。おススメ!! You Tubeでは、この録音の模様を録画した映像も観られます。ご興味のある方はこちらへどうぞ。 ↑ピカルディの三度THさん、教えてくださってありがとうございます♪ 我らがアンスネスは今夜、ロスのウォルト・ディズニーホールでのブラームスの2番のピアノ協奏曲の 最終日。 精力的に各国を旅していますね。5月後半には、先日CDをご紹介したテツラフ氏との、デュオ・ リサイタル・ツアーでヨーロッパ各地を回るようです。 ついでに、アルテミス弦楽四重奏団の第1ヴァイオリンのナターリャさん、雰囲気が2麻呂の ヴァイオリンの先生によく似てる!なんだか、妙に親近感を覚えました♪ さて、誠に恐縮ですが、この場をお借りして、ここでお知らせがございます。 今月は、当ブログ始まって以来初の、「シリーズもの」に取り組みたいと思っております。 よろしかったら、是非ご覧くださいませ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 5, 2008 01:59:02 PM
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