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テーマ:好きなクラシック(2317)
カテゴリ:楽しむは音
メンデルスゾーンの「イタリア」を聴く。 明るい陽光が惜しげもなく燦々と降り注ぐイタリアの風景に、ドイツから来た作曲者の心は、 きっと大きく揺さぶられ、希望と躍動感を与えられたに違いない。 しかしながら、終楽章が短調で終わるのは、なんとなく、日本的な情緒に繋がる気もして、 興味をそそられる。 そう、シノーポリの終楽章は、日本人が感じる「物憂い春」の風情そのままで、妙に共感して しまった。 そんなことを思いながら、午後は実家へ向かう。 途中、今日は多くの人が外に出ていることに気づく。 「啓蟄」、虫が土の中から出てくるように、人も家の中から出てくる陽気になったのだ。 家の外を掃除している人、ご近所同士で立ち話をしている人・・。 湖に沿って整備されたジョギングコースにも、走る人、犬の散歩をする人、バックパックを背負った 熟年の一行もいくつか目にした。 この陽射しが待ち遠しくて、うれしくて、春の大気を胸いっぱいに吸い込み、春のにおいや気配を 感じたくて、外に出てきたのだろう。すれ違う人、皆、表情がやわらかい。 小確幸、「小さいけれども確かな幸せ」は、こういう時に感じるのかもしれない。 世の中がどんなに激しく動こうとも、経済が滞ろうとも、この陽射しだけは、人の上に平等に降り注ぐ。 それだけは、天が約束してくれている。 よく考えてみれば、ありがたいことなのですよね。 私は今、「幸せの種」を蒔いている。 これも、ある意味、お日さま頼みの生業。 私の蒔いた種が、お日さまの力を借りて芽を出し、日々すくすくと成長し、やがてその美しさ、 その美味しさで、人々の目や舌を楽しませることを想像すると、とてもわくわくする。 部署のボスは、私よりひと回り以上も若い青年で、毎日ビシビシしごいてくれるけれど、 これもまた、ガチガチに固くなった私の脳には、よい刺激になるのです。 さあ、来週もまた「よい種」に出会えることを楽しみに・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 8, 2009 06:14:16 PM
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