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テーマ:今日のピアノ♪(726)
カテゴリ:楽しむは音
私「あ、ドリー。」 1麻呂「だねっ。」(←今どきの子の言い方です。。) 宮崎あおいさんが手紙を読む声の向こうに流れる曲、フォーレのドリー組曲の中の第1曲「子守歌」。 この曲は、1麻呂が小学校4年生の時のピアノの発表会で、私とふたりで連弾した曲なのです。 1麻呂がプリモ、私がセコンドを弾きました。 CMはこちらをどうぞ。 優雅で可愛らしく、フランスのエスプリが感じられる小粋な曲です。 昨年、モーツァルトのソナタにつまずいてお稽古が停滞している1麻呂に、母である私は、ついつい うるさく口出ししてしまい、更に、先生からの熱心な叱咤激励も、彼にとっては重荷にしかならなかっ たらしく、大きな苦痛を味わわせてしまった結果、夏の初めに、1麻呂は8年間続けたピアノの レッスンをやめました。 そう、私は1麻呂にトラウマを与えてしまったのです。 それからというもの、彼がピアノの前に座ることはありませんでした。 「ピアノが嫌いになったの?」 「うん。」 「ごめんね。お母さん、あなたに悪いことしちゃったね。もう、前みたいにうるさく言わないから、 気が向いた時には、弾いてね。」 「そうだね、・・いつかね。」 そんな会話も交わされましたが、「いつか」は来ないまま、今日まで来ました。 夕食のあと、思い立って「子守歌を一緒に弾かない?」と聞いてみました。 最初は「いやだ。」と言っていた1麻呂でしたが、「1ページだけでいいから。」としつこく言う私に 根負けしたのか、「わかったよぉ~。」と。 久しぶりに、親子でひとつの椅子に座りました。昔は余裕だった椅子が、今ではふたりでは窮屈に なりました。 懐かしい前奏。やさしい旋律。 「1ページだけ」と言っていたのが、つっかえながらもなんとか最後まで弾き「もう1回。」「もう1回。」 と、気づくと何度も繰り返して弾いていました。 ああ、楽しい。これぞ音楽の醍醐味です! そしてよかった!1麻呂は、ピアノが嫌いになったのではなかったのですね。 もう、あんな苦しい思いはさせないから、また時々こうして母と連弾したり、モーツァルトを 弾いてほしい・・。 母のささやかな願いです。 このCDは、我が家にあるものですが、テレビのCMは、伊東光介さん、和田由布子さんの連弾に よる録音。 キラキラとした音が印象的な好演です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 11, 2009 11:37:10 PM
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