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カテゴリ:書評、感想
塩野七生著『海の都の物語~ヴェネツィア共和国の一千年~5』読了。
大航海時代におけるヴェネツィア共和国の奮闘。君主制が進む中で、都市国家として共和制をもつヴェネツィアが君主制に比べ、決定が遅い、また人口を持たないなどの欠点を表出しながら、それに対して外交、政治などの力をもって時代を生き抜いてゆく。 日本においては戦国時代のころのお話。 ヴェネツィアのような国は現代でいうとしたら、どこにあたるのだろうか?そんな疑問が生まれてきた。 しかし思うのは東洋では一貫して投票での元首制などなかったので、政体も王朝を追うだけで頭がついてこれた。共和制というのは世襲制でなく、英雄を嫌う感があるので、歴史としては追いにくいと感じる。当時の俺みたいな頭の悪い人間には、目でわかりやすい君主制を選んだんだろうな。 現代からみれば君主制は欠点ばかりが目につく。 ワンマン体質の企業経営者は、その人個人が優れていれば決定の早い優良企業となるが、その人間が老いて耄碌するようになったり、二代目が愚昧だったりすると、その会社にいる人間は悲劇である。 日本ではこの頃下克上だったけど、共和制なんて考える人はいなかった。 今の世界は選挙で選ばれた人間で政治がなされるけど、いつか変わることもあるということかな? やはり自分は浅い。たいした疑問も浮かんでこない。 でも本を読むのはおもしろい。考えるのも浅はかながらに楽しい。 知らないことを知るのは楽しいと感じる。 ラスト一巻も味わおう。 海の都の物語(5) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/09/06 02:22:44 AM
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