|
カテゴリ:起業に関して
マイケル・E・ガーバー氏(世界文化社発行)により書かれた本書は、米国の起業家向け雑誌「Inc.」誌が成長企業500社のCEOを対象に実施したアンケートでビジネス書の第一位に選ばれている。
ちなみに、第二位は「七つの習慣」、第三位「ビジョナリー・カンパニー」。 この本はどんな目的で書かれているのだろうか? アメリカでは、毎年100万人以上が会社を立ちあげる一方で、1年目に40%の会社が5年間では80%以上の会社が姿を消している。なぜ多くの人が起業に失敗しているのか?なぜ教訓を生かすことができないのか?というような疑問に答えるためにまとめられている。とてもわかりやすく。 「起業家」とは事業全体の大きな絵を描く仕事をする。疑問を持つこと・想像すること・夢を見ること、ありとあらゆる可能性を追求することである。 しかし、「起業家」の才能だけでは事業は成り立たない。「職人」と「マネージャー」の才能も必要である。3つの才能がバランスよく機能してこそ事業は成立するものだと書かれている。 事業も人間の成長と同じく変化を伴うものである。わかりやすいように、幼年期、青年期、成熟期という順番で説明されている。マクドナルド、フェデラルエクスプレス、ウォルト・ディズニーなどにもあてはまるものである。 その成熟期の例として、IBMの創業者であるトム・ワトソン氏の話が載っている。「IBMを成功させた理由」について。 ・事業立ち上げ当初から、明確な会社の将来像を描いていたこと。 ・会社の将来像を決めた後に、そのような会社ならどんな行動をするべきか?を自 分に問いかけていたこと。 ・立ち上げ間もないころから、優良会社の経営者と同じくらいの厳しい基準をもっ て経営しようと心がけたこと。 マクドナルド社の例からも多くを学ぶことができる。 「事業のパッケージ化」、「何を売るかではなく、どのように売るのか?」、「収益をあげる仕組み」などなど。 「お客さまに対して安定した一貫したサービスを提供し続けること」が重要であると。女性起業塾で学んだ「継続して売上げをあげ続けることができる仕組みをつくること」と同意語ではないか?とふと心にうかんだ。 おもしろいなあと思ったフレーズは「事業は人生設計の一部である」という箇所。 まずは、人生の目的を決め⇒事業の戦略的目標へ。 また、事業で生み出す価値とは何か? 「多くのお客様が感じている不満を解決できること」、「顧客の琴線にふれる価値を提供することができること」などなど。 会社とはお客様に価値を提供する場所なのだと改めて思った。 経営者の仕事は、戦略的な仕事である。マーケティングの問題を考え続けることでもある。顧客が他の店ではなく、自分の店を選ぶために、自分たちの事業はどうあるべきか?を考え続ける仕事である。 経営者の仕事は、現在の姿とあるべき姿のギャップを埋めていくことでもあると思った。 最後に、あとがきの引用から。 あなたの選んだ起業家の道は、決して平坦なものではありません。また、安定とはほど遠いものでしょう。だからこそ面白いのです!それは本当の人生の道ーーーロロ・メイは「自由の道」と呼ぶかもしれませんがーーーなのです。メイはこう書いています。「自由とは、ある問題に対して賛否を表明することだけではない。自由とは、自分自身を創造する力である。自由とは能力であり、ニーチェの言葉を借りれば『私たちの本当の姿になること』である」 自分自身と向き合い、自分の内面との対話(戦い?)の道を選んだことを噛みしめている私。確かに平坦ではないが、自分で選んだのだから、やるしかないか!? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[起業に関して] カテゴリの最新記事
|
|